「タイムズパーキング」が新設駐車場を原則キャッシュレス決済専用に カメラ式駐車場との相性の良さを生かす、将来的な無感決済も

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2026年3月9日8:00

タイムズ24は、2025 年11 月以降に新設した時間貸駐車場「タイムズパーキング」を原則キャッシュレス決済専用にするとともに、既存駐車場についても順次キャッシュレス決済専用にする取り組みを進めている。完全キャッシュレス化の経緯について、同社に説明してもらった。

右からタイムズ24 商品開発本部 商品サービス推進部長 菅原和真氏と事業企画本部 事業企画部長 市村篤芳氏

駐車券発券や出口精算が不要
四国での検証を経て全国展開へ

キャッシュレス決済専用のタイムズパーキングは、2025年12月末現在で約300件あり、駐車場に設置したカメラで車両ナンバーを認証し駐車車両を管理するカメラ式駐車場となる。同駐車場では、基本的に出庫前に事前精算機で車両ナンバーを入力し精算手続きを行うため、入庫時の駐車券の発券や出口ゲートでの精算が不要だ。

キャッシュレス決済専用精算機

タイムズ24 商品開発本部 商品サービス推進部長 菅原和真氏は「従来のフラップ式やゲート式に比べ、カメラ式駐車場はキャッシュレスとの相性が非常に良いです。例えば、奥日光や四国で車両ナンバーを事前登録した車両が、対象駐車場で1日中何度でも入出庫できるサービスを行っていますが、事前にキャッシュレス決済していただき、カメラで車両ナンバーを認証し管理しています。将来的には、カメラ式駐車場を基本とし、車両ナンバー認証機能と会員アプリを連携させることで、精算機を介さず自動精算できる無感決済などを目指しています」と説明する。

同社では、クレジットカード、交通系IC、QRコード決済といった多様な支払い手段を順次導入しており、大半の駐車場はキャッシュレス対応だ。また、精算機を使わずにスマホアプリ「タイムズクラブアプリ」やWebブラウザのみで支払いが完結する「スマホ精算」も提供している。

タイムズ高輪第14

完全キャッシュレス化に踏み切るにあたり、実証実験として四国エリアの全物件をカメラ式駐車場と完全キャッシュレス対応にした。駐車料金の精算の際、首都圏などでもキャッシュレスを選ばない人はいるが、四国のタイムズパーキングでは約7割の支払いが現金利用だった。菅原氏は「全国でもっとも現金決済比率が高い四国で検証しようと考えました」と語る。

同検証の結果、四国での売り上げは実証実験前とほぼ変わらず、全国展開しても問題ないと判断した。多様なキャッシュレス決済手段に対応することで、何らかの決済手段を利用しているとみている。中でも利用者の半数程度がQRコード決済となった。QRコード決済は日常の支払いで浸透しており、利用率はクレジットカードよりも高いとみていたが、想定以上に利用されていることが分かった。

新たなマーケティング展開も
スマホのWebブラウザで決済可能に

2025年11月からは、一部の施設付帯の駐車場を除き、原則すべての新設駐車場を完全キャッシュレス決済専用にしている。また、既存の施設についても切り替えを進める。2026年度末には2,000~3,000の駐車場がキャッシュレス決済専用となる見込みだ。そのうち、新規開発が1,800件ほどで、付帯駐車場以外が7割となっている。

これまで、現金対応の精算機では、新札への切り替えの際に都度対応が必要だった。また、折れ曲がったり、破れたりしている紙幣を投入すると、精算機に詰まるケースもある。さらに、出口精算の駐車場の場合、投入するための現金を取り出したり、釣り銭を取り出したりするための時間がかかり、出庫の渋滞が起こっていた。加えて、現金管理の場合、集金の人件費がかかり、集金コストも高くなる。その点、完全キャッシュレス化により、精算から出庫までをスムーズに実現可能だ。また、精算機のメンテナンスコストなどを削減できる。新規にキャッシュレス決済専用の駐車場を開設すると、利用方法などについて数件の問い合わせが来ることもあるが、2~3カ月すると利用者も慣れ、ほとんどなくなるそうだ。

タイムズ24では、カメラとキャッシュレスの相性の良さを生かし、新たな展開も進めている。例えば、「タイムズパーキング キャラバン」では、キャッシュレス精算機、車両ナンバー認証カメラ、電源設備などを搭載した専用車両を用いて、イベントなどで短期間・臨時で駐車場を運営可能だ。1日単位でも無人で駐車場を運営でき、集金も必要ないため、「キャッシュレスと相性のよいサービスです」と菅原氏は説明する。

今後は、アプリやWebでの「スマホ精算」対応も強化していく。事業企画本部 事業企画部長 市村篤芳氏は「電子マネーやQRコードに比べると利用割合はまだ少ないですが、徐々に浸透していますので、さらに伸ばしていきたいです」と語った。

2026年2 月2 日からは、精算機を使わずにスマホのWebブラウザ上で駐車料金を決済できるサービスを順次開始している。利用者はアプリのダウンロードや会員登録が不要なため、より気軽にスマホ決済しやすくなる。

なお、精算機は現状、クレジットカードの差し込み式だが、タッチ決済への対応も検討している。また、今後必要な決済手段が出てきた場合、ニーズを見極めながら対応するか判断するそうだ。キャッシュレス決済の増加によって決済手数料は増えるが、集金コスト、機器の設置コストなどを踏まえれば、マイナスにはならないとみている。

タイムズ24の菅原氏は「将来的には精算機を介さず自動精算できる無感決済を実現したいです」と意気込みを見せた。

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