三井住友カード、クレカ乗車のstera transitが定期券やVポイント、マインバー連携などサービス進化へ

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2026年3月16日8:40

三井住友カードは、公共交通機関向けソリューション「stera transit」事業の現状と、新機能や今後の展望などについて説明した「stera transitシンポジウム2026」を2026年3月9日に品川プリンスホテルで開催した。当日は三井住友カードより、stera transitの新サービスや今後の取り組みなどについて紹介した。

45都道府県で展開 全国共通の社会インフラへ

同シンポジウムでは、三井住友カード代表取締役社長執行役員 CEO 大西幸彦氏が同社のこれまでの取り組みと今後のサービス展望について紹介した。

三井住友カード代表取締役社長執行役員 CEO 大西幸彦氏
三井住友カード Transit本部長 兼 Transit事業企画部長 石塚 雅敏氏

同社ではstera transitシンポジウムを2024年6月に開催したが、約 1年半でstera transitの導入が進み、3月は首都圏でも 11事業者による相互利用が始まる。キャッシュレス決済は 2025年度も順調に拡大を続けており、 昨年末に経済産業省がキャッシュレス決済比率の新しい指標を発表し、同基準での 2024年の実績が 51.7%となった。政府はこれを 2030年に 65%、将来的に 80%を目指す方針だ。そして、このキャッシュレスの大半を占めるカード決済では、タッチ決済へのシフトが急速に進んでいる。すでに新しいカードや更新カードのタッチ決済機能の搭載が標準化をされている。例えば、Visa ブランドだけでも、国内で 1億6,000万枚がタッチ決済対応可能で発行されている。 直近では、国内の対面での Visa ブランドのカード利用として、対面での利用に占めるタッチ決済の比率が約 60%まで高まっており、これは同社発行のカードに限ると、すでに 7割がタッチ決済だ。 Apple Pay/Google Pay などのスマートフォンでのタッチ決済も急速に増えており、今後1年、 2年でカード決済はタッチ決済中心になるという。 そのような中で、stera transitも今年度末には 232 の事業者が採用し、 45都道府県まで広がっている。 都市部の鉄道、地下鉄から地方の地方部のコミュニティバスに至るまで、さまざまな交通事業者が採用し、全国で利用される状況となってきているそうだ。

2024年の後半からは、大阪関西万博を契機に関西での面的整備が進んだ。また、路線バスへの導入も進んでおり、2026年2月末に熊本県下で約900両、11月には大阪シティバス約700両の導入など、大規模な導入事例も増えている。3月25 日からは首都圏の相互交通を開始し、 4月からは JR 九州で本格展開がスタートする。従来はタッチ決済乗車という言い方だったが、今後は新たにクレカ乗車と呼ぶそうだ 。

利用件数は過去2年で約11倍に 2028年まで1億件の利用を目指す

利用件数の推移をみても順調に伸びており、過去2年で約11倍となった。特に早い段階から実証実験を行った福岡のエリアでの浸透が進んでおり、福岡市地下鉄では 25年11月時点で定期以外での利用の約10%、また 2024年の11月に全線導入した西日本鉄道でも約5%と利用が広がってきている。さらに、特に各地の空港連絡バスでは特に利用率が高くなっており、新千歳空港連絡バスでは約30%、石垣空港連絡バスでは約60%ということであり、旅行や出張などで訪れる人との親和性は高いそうだ。

stera transitは、2028年度に月間 1億件のトランザクションを展望している。今後、改札機の増加、路線バスへの導入などを含め、交通乗車手段の選択肢の1つとして広がっていくことで、利用者の利便性向上、交通事業者の負担軽減に貢献をしていく。

首都圏全体で820駅での利用が可能に 地域課題の解決の取り組みも

3月25日から行う首都圏での相互利用では、当日の始発から首都圏の公営民鉄 11社の 729 の駅で利用できるようになる。 すでにサービスインをしている横浜市営地下鉄、ゆりかもめ、江ノ島電鉄、湘南モノレールなどを含めると、首都圏では 820駅になる。 大西氏は「2028年度には 1,000駅以上の利用を目指しているが、これだけの駅数で一斉に相互利用の環境が整うのは、世界的にみても、ロンドン、ニューヨークよりもはるかに大きくなっており、世界最大のプロジェクトと言えようかと考えております」と述べた。今回の相互利用では、最も長い距離は神奈川県の箱根の強羅駅から栃木県の鬼怒川温泉駅までであり、1都4県をクレカ乗車で利用できる。2026年度にはさらに対応する事業者が増える見込みであり、準備が整い次第公表するそうだ。

具体的な効果として、 事業者の声で一番多いのは、現金、特に硬貨の取り扱い量の削減が挙げられる。導入後 1年間で概ね5%~10%、一部では50%も現金取り扱いが削減した事業者もいるそうだ。近年では警備費、輸送コスト、また金融機関への手数料など、 現金取り扱いに付随して発生するコストも上昇しており、経営への影響も大きくなりつつある。そういった中で、チャージレスで乗車ができるクレカ乗車というのは最適なソリューションだとした。

もう1つ効果として、バスの停車時間、外国人への応対時間の削減など、グローバルスタンダードな決済手段ならではの効果が出ている事業者もある。 例えば、松江一畑交通では、出雲縁結び空港をつなぐ空港連絡バスを運行している。25年3月にクレカ乗車を導入し、現在クレカ乗車比率が4割を超えており、発券機の利用が減り、またタッチ決済利用が増え、同空港連絡バスの停車時間が導入前後で約50%削減された。 また、近畿日本鉄道の主要窓口、奈良交通の奈良駅の停留所には多くの外国人観光客が訪れるが、クレカ乗車を導入したことで、顧客応対をすることなく、そのまま乗車できることで、駅やコンシェルジュにも喜ばれている。

stera transitを活用した地域課題の解決の取り組みも増えている。大阪メトロは昨年の大阪・関西万博の際、特に後半の混雑時期に、昼間の利用で乗車運賃を30%キャッシュバックするというオフピーク企画を実施した。これは万博の推進局からも、同施策の効果もあり、大きな混乱なく万博来場者の輸送を実現できたと評価を得た。昨年10月から共同で実証実験している長崎電気軌道では、オーバーツーリズムの対策として、旅行者に手荷物を預けてもらい、路面電車で観光した人の初回運賃を無料にする施策を行い、前年対比で利用が150%伸びた。熊本では昨年12月に交通事業者、熊本市との連携で、通勤時間帯のキャッシュバック施策を実施し、アンケートによると、このピーク時間帯から別の時間帯に約7%シフトが実現できた。今後さらにキャンペーンの認知を拡大することで、さらなる効果も期待している。

stera transitは、クラウドシステムの柔軟性と、クレジットカードの後払いという特徴を生かし、全国共通のプラットフォームとして構築した。こうした各地での新しい取り組みは、全国の事業者でも対応が可能となる。

今後、5つの新サービス 多様なニーズに応えたお得なサービスを

今後のサービス展望として、大西氏は5点を挙げた。

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