2011年10月13日15:08
ビザ・ワールドワイド(Visa)は、2011年8月に全国の20~34歳の未婚男女(学生を除く有職者)各300人を対象に、「支出管理スキルに関する意識調査」を実施した。
その結果、自分にとって最も重要だと思う能力・スキルを聞いたところ、4人に1人(25.0%)が「お金の管理能力」と答え、「会話力(24.3%)」や「行動力・バイタリティ(13.5%)」を抑えてトップとなった(表参照)。また、お金に関する条件をどの程度重視しているか聞いたところ、男女ともに、約9割が「お金の管理ができる」ことを重視すると回答している。
自分にとって最も重要だと思う能力・スキルとして「お金の管理能力」をあげた人に、それが問われるのはどんなときだと思うか聞いたところ、半数以上(55.8%)の人が「結婚生活」と答えている。また、結婚相手として不安に思う条件を3つ聞いたところ、男女とも、「優しくない・誠実でない」「価値観が合わない」に次いで「お金の管理ができない」があがっており、女性においても、バブル期の三高の要素だった「収入」や「学歴」よりも、男性の「お金の管理能力」を重視していることが明らかになった。
結婚相手として考える人の「お金の管理能力」をチェックするポイントを聞いたところ、約6割が、「毎月貯金している(59.3%)」「毎月いくら使ったか把握している(58.0%)」をあげている。また、4割近く(36.5%)が「ATMの時間外手数料を意識しているか」をチェックしており、「ATM の手数料」についても、お金を管理するうえで意識すべきポイントとして注視していることが分かったという。
普段の生活においてお金の管理ができているかという質問では、「出来ている」「おおむね出来ている」と答えた人は全体の67.6%となった。また、普段の決済手段別に見ると、電子決済派において「出来ている」「おおむね出来ている」と答えた人は、71.2%に及び、現金決済派(65.3%)を5.9ポイント上回る結果となっている。さらに、現在のお金の管理方法に満足しているかという質問に対しても、電子決済派では69.2%の人が「満足している」「おおむね満足している」と答えており、現金決済派(61.4%)を7.8ポイント上回った。
調査結果について、ファイナンシャルプランナーの山口京子さんは、「現在の20代~30代前半は、物心ついたときから経済が低迷しており、収入が増える、貯蓄すればお金が増えるという経験がないため、生活防衛のために『お金の管理』に対してシビアにならざるを得ない世代。結婚相手の経済力にも高望みしなくなった一方で、代わりに、お金に関する情報を収集・選択して使いこなす能力、いわゆるマネーリテラシーが求められるようになってきたといえます」とコメントしている。