2011年12月7日17:08
凸版印刷は、国内で初めて、店舗における在庫管理から顧客サービスまでトータルな運用に対応可能な小型UHF帯ICタグを開発したと発表した。EPCglobal C1G2規格に準拠したラベル型(製品サイズ:58mm×36mm、アンテナサイズ:48mm×5mm)であり、2011年12月中旬から本格的な販売を開始する。
同製品は書籍やCD・DVDなどの小型商品に直接貼付することで、スマートシェルフによる在庫管理や商品検索、また商品棚卸の効率化はもちろん、セルフレジ端末や不正持ち出し防止ゲートなど複数のアプリケーションへの対応を可能にしている。
商品棚に敷かれたシート型のアンテナにより常時商品の所在を認識し、どの商品がどこにあるのかをリアルタイムに確認できるという。そのため、顧客を待たせることなく商品検索や在庫確認が可能になり、販売機会の損失を抑止できる。また、セルフレジ端末の商品読み取り台に商品を載せるだけで、商品に貼付されたICタグを自動的に読み込んで商品を認識し、購入・貸出の手続きが行える。さらに、店舗出入口の不正持ち出し防止ゲートにて商品のICタグを自動で認識。レジを通過していない商品を認識した場合にはアラートを表示する。
加えて、スマートシェルフが設置されていない棚では、ハンディリーダを使用することで、棚から商品を出すことなく在庫の確認が可能だ。これにより作業精度が向上し、時間も削減できる。
なお同製品は、カルチュア・コンビニエンス・クラブがオープンした次世代型店舗「代官山 蔦屋書店」で採用された。凸版印刷は、同製品を書籍やCD・DVDの販売店舗をはじめとした流通業界向けに販売を強化し、2012年度までに関連受注を含めて3億円の売上を目指す。