2022年5月9日16:55
凸版印刷は、MONET Technologies(モネ・テクノロジーズ)と共同で、観光施設までの移動車中で、オンラインゲームのメタバース空間を活用し、遠隔地からアバターガイドがリアルタイムにナビゲートしながら、観光施設の事前体験を行う実証実験を時之栖(本社:静岡県御殿場市)の協力のもと、2022年3月4日~3月11日まで実施したと発表した。
同実証実験は、MONETが開発したマルチタスク車両で観光施設「時之栖」まで移動する車中で、施設内を事前体験することで、観光者の行動変容を促すことができるかを検証するとともに、その満足度を測定した。
具体的には、Epic Gamesのバトルロイヤルゲーム「フォートナイト」のメタバース空間に「フォートナイト クリエイティブ」によって「時之栖」を登場させ、遠隔地から「リモート接客システム」で繋いだアバターガイドのナビゲートのもと、乗客が携帯ゲーム機を操作しながら、「時之栖」がどのような場所なのかをメタバース上で事前に体験した。
その結果、体験前と比べて、事前の認知が低く、行く予定ではなかったスポットへの訪問が増加した。また、体験者の7割以上が事前体験の満足度を10点満点中7点以上と回答し、 全体の満足度平均は7.3点だった。さらに、アンケート結果より、満足度を構成する要因は、 メタバース上での観光施設の事前案内が最も高いことがわかった。
凸版印刷は、今回の検証を受け、観光・買い物・スポーツ観戦などの移動を伴うあらゆるシーンにおいて、移動の高付加価値化向けた「メタバースによる事前体験」や「リモート接客システム」を含む、「新しい体験」を設計・提供していくそうだ。凸版印刷は、メタバースCXプロデュース事業を2023年度までに関連サービス含め10億円の売上を目指す。