2013年3月2日9:00
先週から急騰していた米国ネットスペンドの株価。そのわけはM&Aだった。他社を買収するのではなく、他社に買収されることになった。
ネットスペンドはサブプライム向けのプリペイドカードで躍進したナスダック上場企業。口座数は240万。そのうち46%はプリペイドカードが給与振込口座となっている。
M&Aを仕掛けたのは米国に本拠をおき世界中で事業展開するペイメントプロセッサー大手のティーシス(TSYS)である。
買収金額は現金で14億ドル、約1,300億円という大きなディールとなった。契約によると、ネットスペンドの株主は1株あたり16ドルを受取ることになる。
ティーシスにとってネットスペンド買収の意味はなにか。今後成長が期待されるプリペイド分野でリーダーシップをとれること。そして、ネットスペンド買収で今後4年間にわたり、年率20%という成長が期待できるからである。
ネットスペンドにとっては、ティーシスという大手プロセッサーを背景に、先進的なサービスを提供できるというメリットがある。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。