西日本から交通事業者を支える決済ソリューション −​A920を活用した地域に根ざしたキャッシュレスとICOCAの拡大−

2025年3月4日8:40

西日本旅客鉄道株式会社のグループ会社である株式会社JR西日本テクシア(以下、テクシア)は、バス・地域鉄道向けICOCAシステムの展開を進めています。同社では、バス・地域鉄道向けICOCAシステムのさらなる普及のため、小規模な交通機関向けに簡易型IC車載機を提供しています。今回PAX端末導入の背景、トランジット利用におけるリッチクライアント端末の強み、ICOCA活用の活性化、そして今後の展望についてテクシアに聞きました。 (決済・金融・流通サービスの強化書2025【PR】)

[参加者]
JR西日本テクシア  営業企画部 担当部長 長谷川高弘氏
          ICシステム本部・地域連携システム部 課長代理 塩濱和豊氏
営業企画部 藤原祐氏
Pax Japan 営業マーケティング本部

A920採用のワケ

PAX(営業):PAX端末を導入したきっかけは、どのようなところですか。

長谷川:テクシアはそもそも、JR西日本の駅で使用される機械設備等の開発、設置、メンテナンスを主に担っていました。現在は、駅の中の改札機、券売機、昇降設備などで培ってきた技術をもとに、自治体や地域の交通事業者に向けた機器の開発や提供にも注力をしています。その一環としてバス事業者向けにIC改札機を製品化し展開をしています。「通常型」と呼んでいるバスの乗降車時にタッチして運賃の自動精算を行う機器を提供していく中で、導入事業者の規模によってはコスト面などの課題が浮き彫りになってきました。

塩濱:改札機器やICカード発売機器の設置工事、運賃表示機との連動などを対処する必要があり、結果としてコストが上がってしまうことがあります。中規模以上の事業者であればコストを吸収できますが、コミュニティバスなど小規模事業者での導入には費用感が合わないと判断されるケースも見受けられました。そこで「既成品のハードウェアを利用して、この問題が解決できないか」という検討が始まり、他社を含めて何機種か候補にあげて、最終的に「A920」を採用するに至りました。

PAX(営業):最後の決め手は何でしたか。

塩濱:「タッチ画面があり、FeliCaに対応して、バッテリーで動く」こと。その意味では複数の候補がありましたが、リッチクライアント型であること、またセキュリティ面での制約に対応する必要性から2-3社に絞られました。最終的な決め手は価格面での優位性でした。

PAX(営業):決済端末の基準や規格はグローバルで共通なので、1台当たりのコストを下げられるのが海外ベンダーの強みです。一方で、日本のお客様に認めて頂けるクオリティを追求する必要がありますが、いたずらにハイスペックな部品を使うとコストが上がってしまうので、そのバランスが価格面での鍵になります。

塩濱:そこがPAXの強みだと思います。

モバイル×リッチクライアントの強み

PAX(営業):「通常型」に比べてモバイル端末の強みはありますか。

塩濱:手に持って利用してもらえるので、柔軟な運用を可能にすることが強みです。小規模バス事業者といっても、路線バスと同じ場合もあればワンボックスタイプのコミュニティバスも増えて来ています。コミュニティバスでICを利用しようとすると今までは選択肢が少なく、設置コストも大きい。そういった理由で導入できなかったところに「A920」を設置できるようになり、導入エリアは拡大し続けています。

PAX(営業):関西地域は、地下鉄などでクレジット導入が進んでいますが、どのように捉えていますか。

塩濱:クレジットカード決済に興味を持つバス事業者は確かにあります。

長谷川:様々なキャッシュレス決済の手段が広まっているので、対応を考えていく必要は感じています。一方で、クレジットやQRコード決済のシステムよりも、交通系ICのシステムが要件に合う場面も多く存在しています。例えば定期券の対応や、山間部等の通信状況が良くない場所でも利用が可能になるといった、他の決済手段にはないメリットもたくさんあるため、交通系ICのシステム導入を検討される事業者も多いのです。

PAX(営業):トランジット利用におけるリッチクライアント端末としての強みですね。

塩濱:リッチクライアント方式にこだわった理由はいくつかありますが、一番は処理スピードです。物販と違って交通事業者は時間を守るため、並んでいるお客様をいかにスムーズに精算対応できるか。バスの運転手はじめとした端末利用者のニーズと、我々の端末の強みが合致しているのだと思います。

労働人口減少を改善するための
ソリューションとして

PAX(営業):現在、どのくらいの事業者に導入されていますか。

藤原:約20社です。現在も順次増えています。

PAX(営業):地域ポイント用の端末としてもご利用いただいていますね。

長谷川:岡山県の新見市で地域ポイント展開用の端末として、「A920」を使っています。商品購入時に端末を利用し、地域ポイントを貯めて、同じ市内のお店で使ってもらうことで地域活性化につなげています。

PAX(営業):今後A920MAXも採用いただく予定ですが、どのような利用を考えていますか。

塩濱:基本的な利用方法は「A920」とほぼ同様です。現在使用されている交通機関はバスがほとんどですが、今後は鉄道事業者にもこの端末を提供していきたいと考えています。また端末機能に関して、利用中の交通事業者から様々な機能追加の要望をいただいています。例えば、乗車距離により料金が変わる多区間運用のバスでは、運転手が、お客様の乗った停留所と降りる停留所を「A920」上のアプリで選択することにより運賃の自動計算を行って決済していますが、この運転手の手間を省略できないか、というものです。実際に利用する方々の声を聴きながら、運転手や交通機関を利用されるお客様が、より便利にさらに使いやすい端末となるように、様々な観点から検討を行っていきたいと思います。

PAX(営業):省人化・省力化のソリューションが市場に求められていますか。

塩濱:少子高齢化に伴い労働人口が減少していく中で、省力化に向けて我々も動いていかなくてはいけないと思います。協業できることがあれば、今後も一緒に取り組んでいきたいです。

Pax Japan 株式会社
〒101-0051
東京都 千代田区神田神保町2-10-4
PMO 神保町8F
URL:https://www.paxjp.co.jp/
お問い合せ:sales@paxjp.com

 

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