ドン・キホーテで浸透する電子マネー「majica」は会員数200万人突破

2015年3月25日8:00■ドン・キホーテ電子マネー「majica」が会員数200万人を突破「ClubDonpenモバイルサービス」との連携など、販促も強化

ドン・キホーテは、2014年3月18日から、ドン・キホーテグループ独自の電子マネー「majica(マジカ)」および「円満快計(えんまんかいけい)」のサービスを行っている。初年度会員数目標は100万人だったが、2014年6月8日に100万人、8月19日に150万人、12月25日には200万人を突破。電子マネーとしての利用はもちろん、販促にも有効活用されている。

ランク制度が会員に好評
majica会員限定クーポンも配信

「majicaのサービス開始から約1年となりましたが、売上構成比も2割を超え、日別で見れば、25%を達成する日も出てきました。また、ヘビーユーザーも多く見受けられます。各店舗からの反応も良く、さらに踏み込んだ活用をしていきたいですね」(ドン・キホーテシェアードサービス オペレーション統括本部 販促戦略部 ゼネラルマネージャー 雨谷芳正氏)

店舗では積極的に「majica」をPR
店舗では積極的に「majica」をPR

majicaは全国のドン・キホーテ、MEGAドン・キホーテ、長﨑屋、ドイトなどで利用でき、入金時に1%のポイントが付与されるプリペイド方式の電子マネー。貯まったポイントは1ポイント=1円としてドン・キホーテグループ全店で利用可能だ。さらに、買い上げ総額1,000円以上の会計時にmajicaを提示した人には、いつでも1円単位の端数(1円~最大9円)が値引きされるドン・キホーテグループのオリジナルサービス「円満快計」のサービスが受けられる。入金額の上限は100万円で、majica残高最終加減算日から2年が有効期限となる。

会員のチャージ促進には、ランクアップ制度が寄与している。majicaでは、年間20万円以上でブロンズ、50万円以上でシルバー、100万円以上でゴールド、ドン・キホーテが定めた条件に合致した会員はプラチナといったように、累計の利用額に応じたランク制度を設けている。「お客様にはランクアップ制度が響いており、来店の動機づけになっています」(雨谷氏)。例えば、一般とブロンズは1%だが、シルバーは2%、ゴールドは3%、プラチナは5%といったようにチャージ時のポイント付与率がアップする。プラチナ、ゴールドの売上への貢献度は高く、majica会員総売上の7%以上になっている。また、ブロンズやシルバーを加えると、majica会員総売上の約3割を占めるという。プラチナの金額については明かされていないが、「秘密にしておいた方が面白いと思いました」と雨谷氏は微笑む。

ドン・キホーテシェアードサービス オペレーション統括本部 販促戦略部 ゼネラルマネージャー 雨谷 芳正氏
ドン・キホーテシェアードサービス オペレーション統括本部 販促戦略部 ゼネラルマネージャー 雨谷 芳正氏

majicaは購入時に100円の発行費用がかかるが、「ClubDonpenモバイルサービス」への登録で、100ポイントがバックされる。また、これまではClubDonpenモバイル会員に提供していた値引クーポンサービスは、2月からは半分のエリアで、majicaに会員情報を登録した人が発行できるクーポンサービスへと変化させ、モバイルへの入会を促している。カード会員がどの程度クーポンを利用しているかという情報についても店舗のCRMシステムで把握可能だ。

カラーコンタクトの購入の際も活用
訪日外国人向けのmajicaも発行

さらに、シルバーランク以上の会員に試供品を提供して来店を促すなど、現場の声を聞き、エリアや店舗ごとの事情に則した販促を行っている。4カ月未稼働の会員に対しては、300ポイントを付与するテストマーケティングを東海地区で実施したが、15%の来店があったそうだ。さらに、サービスの提供は、富士通エフ・アイ・ピーのASPサービスを利用しているが、有効期限が1カ月以内の特殊ポイントを付与することも可能で、例えば、バレンタインデー向けに、女性会員へ特殊ポイントをプレゼントして来店効果を一部地区でテストしているそうだ。

既存の店舗システムとの連携も行われている。例えば、カラーコンタクトを購入する際、個人情報の入力が毎回必要だったが、majicaと連動することで、2回目以降は個人情報の入力が不要となるため、店舗オペレーションの改善にも効果をあげているようだ。

また、利用者がmajicaを使用した時に確認メールを配信しているが、クリックしてアンケートに回答するとポイントをプレゼント。雨谷氏は、「アンケートへの回答者も多く、お客様の生の声を伺えるということで、店舗運営や店づくりに大きなプラスになっています」と成果を口にする。

なお、現在チャージについては、デビットカードと店舗での現金のチャージが可能だが、今後は自社クレジットカード「クラブドンペンカード」を利用したクレジットチャージも検討している。

ドン・キホーテでは、インバウンドへの取り組みとして、2015年2月9日から、旅行前に同社専用サイトで希望の商品を予約し、利用者が指定したドン・キホーテ各店舗で商品を受け取れる「ウェルカム予約サイト」を開設。同サイトを利用する人には特殊デザインのmajicaを店頭での商品受渡し時に進呈する。雨谷氏は、「外国人向けに観光地のデザインが入ったmajicaなども検討したいです。また、贈答用のカードも考えたいですね」と構想を口にする。

「ウェルカム予約サイト」を利用した人への特殊デザインの「majica」
「ウェルカム予約サイト」を利用した人への特殊デザインの「majica」

ドン・キホーテでは、会員数はまだ伸びると考えている。また、「会員の数はもちろん、質をさらに重視していきたい」と雨谷氏は語った。

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