2016年8月10日8:30
「三井住友VISAプリペイド」の展開によって会員基盤の拡大を図る
2011年のタリーズのハウスプリペイドカード立ち上げ支援を皮切りに、プリペイドビジネスに参入。2014年の「三井住友VISAプリペイドe」スタート時から、発行主体として本格的に事業をスタートさせた。企業や大学とのコラボなどにより、クレジットカードではアプローチできなかった新規ユーザーを獲得。総合決済ソリューション提供企業として、プリカをクレカに次ぐ大きな柱ととらえ、ビジネス拡大を狙う。
他企業とのコラボで新顧客層に訴求
ANAとの提携プリペイドはチャージが高額に
三井住友カードは、2011年11月、タリーズコーヒージャパンと提携し、国内のタリーズコーヒー約430店舗で利用できる磁気式のハウスプリペイドカード「TULLY’S CARD(タリーズカード)」の発行を開始。これによってプリペイドビジネスへの参入を果たした。
2014年3月には自らが発行主体となり、ネット専用のカードレス型VISAプリペイドカード「三井住友VISAプリペイドe」の販売を開始。専用Webサイトに加え、同年7月からは、全国のローソン、ミニストップ、ファミリーマート店頭の多機能端末からも購入できるようにした。
さらに2015年1月からは、リアル店舗でも利用可能なカード発行型VISAプリペイドカード「三井住友VISAプリペイド」の発行を開始。汎用性の高いVisaブランドプリカを、他社とのコラボレーションなどを通して、クレジットカード会員として取り込めていない若年層などへも提案することによって、会員基盤の拡大を図ってきた。
2015年6月には、誕生から20年を迎えた「ポケットモンスター」(ポケモン)とのコラボによる「ポケモンVISAプリペイド」の販売を開始。
近畿大学との提携では、学生証にVISAプリペイド機能を付加し、学生の海外留学時の生活費等への活用を見込んでいる。
また、2016年1月には、全日本空輸(ANA)との提携により、「ANA VISAプリペイドカード」の発行を開始。ANAマイレージクラブの機能とVisaプリペイド機能を1枚のカードに搭載したもので、フライトおよび提携パートナーでの利用のほか、プリペイドカードの利用によってもマイルが貯まる。
三井住友カード 商品企画開発部 プリペイド企画部 シニアスタッフ 鳥谷雅志氏は、「通常カードでは5万円としている入金上限額を、『ANA VISAプリペイドカード』では30万円に設定していますが、限度額の30万円いっぱいまでチャージしてご利用いただいている方も少なくないです」と話すように、チャージ金額の高さが特徴となっている。
※「プリペイドカード&ギフトカードガイドブック」から一部抜粋