2017年5月9日11:51
新生銀行と、アプラスフィナンシャルのグループ会社であるアプラスは、アプラスが発行する「海外プリペイドカード GAICA(ガイカ)」ついて、ビザ・ワールドワイド・ジャパン(Visa)との提携により、非接触IC決済サービス「Visa payWave」に対応したプリペイドカードを、2017年7月を目途に取り扱い開始すると発表した。国内のVisa加盟店でも利用可能な商品設計であるため、利用者は国内のVisa加盟店でも決済が可能だ。なお、Visa payWave対応プリペイドカードの発行は、国内では初となる。
Visa payWaveは、電子決済取引における国際的なセキュリティ標準であるEMV、および非接触ICカードの国際標準規格であるISO14443 Type A/Bに対応した決済サービスである。また、米国、オーストラリア、シンガポールなどを含む世界71以上の国と地域の店舗や交通機関で利用が可能だ。すでにVisa payWave利用が浸透しているオーストラリアやシンガポールでは、対面取引のうちVisa payWaveの取引の割合は、それぞれ76%と36%を占めているという。
新生銀行とアプラスフィナンシャルでは、アプラスがVisaとのパートナーシップのもとGAICAを発行し、アプラスと新生銀行で2015年7月から海外プリペイドカード事業を展開している。今回、Visa payWaveに対応することで、利用者は、海外はもとより、国内でもVisa payWave対応のVisa加盟店において、カード読み取り機にカードをかざすことで決済できる。また、Visa payWave未対応であってもVisa加盟店であれば日本国内でも利用可能となることから、例えば海外旅行で残ったGAICAの残高を国内のインターネット加盟店を含むVisa加盟店で利用するなど、GAICAの活用方法も広がると期待している(GAICAに円の残高がある場合)。
プリペイドカードは、個別与信がなく利用対象者の幅が広いという特徴がある。さらに、GAICAは、アプラスの専用ウェブサイトを通じて申し込んだ利用者に対して、円でチャージして海外のATMから現地通貨を引き出す機能などを提供するとともに、新生銀行の「新生総合口座パワーフレックス」の利用者に対して、パワーフレックスの外貨普通預金から外貨を直接チャージできる機能や、帰国後に余った外貨残高を外貨普通預金口座に戻せる機能などを提供している。
アプラスでは今回のVisa payWave対応により、旅行代理店や学校法人など、海外でプリペイドカードを利用するニーズのある企業や団体に対して積極的に発行提携を提案して行く方針だ。また、新生銀行では、外貨サービスへのニーズが高いと期待される外国籍の利用者への提案などにも取り組んでいくという。