2017年8月30日8:30
スマートフォン決済サービス「Origami Pay」を展開するOrigamiは、2017年8月29日に「Origami Open House Media Session」を、Origami本社にて開催した。同イベントでは、Origami マーケティング責任者 古見 幸生氏がOrigami Payのサービスの現状について説明。また、ポイ探 代表取締役 菊地崇仁氏がスマホ決済サービスの現状などについて紹介した。
ワンタイムトークンの利用でセキュアな決済方法を実現
中国の電子決済サービス「Alipay」と業務提携
Origamiは、コマースを通じて店舗と企業との接点を構築するスマホ決済サービスである「Origami Pay」の正式サービス提供を2016年5月19日から開始している。同社では、資本・業務の両面で大企業と提携するなど、経営基盤の強化と事業拡大を図っている。直近では、8月24日にキャナルペイメントサービスとOrigami Payの導入店舗拡大に向けて業務提携したと発表したが、今後もアライアンスによる展開を強化していきたいとした。
Origami Payを利用する消費者はスマートフォンに自分専用のお財布を持つ感覚でサービスを利用できるのが特徴だ。カメラ搭載のスマートフォンであれば、iPhoneやAndroid端末で機種依存なくサービスを利用できる。消費者は、「Origami」アプリに、クレジットカード(VISA、Mastercard他、カードブランドは順次対応予定)を登録するだけで決済が可能だ。また、店舗での支払い時には、60秒間だけ有効なワンタイムトークンを利用することで、セキュアな決済方法を実現しているという。
さらに、中国の電子決済サービス「支付宝(Alipay:アリペイ)」と業務提携。2016年11月21日から、Origami Payの導入店舗で随時、訪日中のAlipayユーザーの店頭支払いが可能となっている。
現在、Origami Payは、大手コンビニエンスストアのローソンをはじめ、約2万店舗(予定含)に導入が拡大している。導入店舗・サービスも百貨店、飲食、アパレル、タクシーなど、さまざまな業種・業態に及んでいる。
5%〜10%オフのキャンペーンを積極展開
プッシュ通知などで店舗と顧客のつながりを
導入店舗では、消費者の認知度向上と稼働活性化に向け、決済額から5%〜10%オフとなるキャンペーン等を積極的に展開。割引の原資は、①加盟店が負担、②Origamiが負担、③クレジットカード会社負担、④複数社負担――といったさまざまなケースがある。
また、店舗の割引情報やお得情報をリアルタイムに配信するなど、ロイヤルカスタマー醸成などの販促支援を行う仕組みとしても活用されているそうだ。古見氏によると、プッシュ通知により、1万人の顧客の場合、3,000~4,000人にリーチできる見込みがあるという。
スマートフォン決済サービスの動向を紹介した菊地氏によると、国内ではさまざまなスマートフォン決済サービスが登場しているが、その多くが手持ちのクレジットカードを紐づけて利用するサービスとなる。中でもOrigami Payと楽天が提供する「楽天ペイ」は登録したクレジットカードのポイントに加え、割引やポイントをお得に獲得できるのが特徴であるとした。Origami Payでは店舗で割引サービスを積極的に実施しているが、楽天ペイでもアプリで支払った決済金額の0.5%分の楽天スーパーポイントが付与される。
Origami Payは、QRコードに加え、ビーコンでも支払いが可能だが、菊地氏も簡単、便利に使用できるサービスだとした。