接触と非接触の両方のICカードが使える本人認証用リーダーライタ「NDI711」を開発(DNP)

2012年3月2日19:15

大日本印刷(DNP)とアイデンティブは共同で、今後の普及が見込まれる近距離無線通信の国際規格であるNFCに対応し、接触と非接触の両方のICカードが使える本人認証用リーダーライタ「NDI711」を開発したと発表した。

NDI711は、身分証などに使われるICカードのデータ読み取りによる迅速な本人確認が可能で、手のひらサイズの小型化によって設置場所の選択肢を拡げるなど、店頭での利便性を高めている。

接触と非接触の両方のICカードが使える本人認証用リーダーライタ「NDI711」(出典:DNPのプレスリリース)

NDI711はNFCに対応しており、TypeA、TypeB、FeliCaなど、通信規格が異なる非接触ICカードを1台のリーダライタで利用可能だ。そのため、TypeB準拠のIC運転免許証や住民基本台帳カードなどの情報を迅速に読み出すことができ、本人確認業務の負荷を軽減できる。

また、DNP独自の部品内蔵基板技術を利用した超小型NFCモジュールの内蔵によって手のひらサイズの小型化を実現し、設置スペースを気にすることなく運用できる。接触と非接触の両方のICカードに対応しており、複数のICカードで認証させるなど、セキュリティを高めた利用方法も可能だ。

例えば、携帯電話販売店で端末の故障を診断する際、内蔵の非接触ICの認証を通じて機器に内蔵されたデータへのアクセスや、端末に内蔵されているSIMカードを専用のカード型アダプタにセットして、接触ICカードとしてデータにアクセスすることもできるという。

今後DNPとアイデンティブの両社は、NFCモジュールや端末の開発に加え、認証技術を中核として、NFC搭載スマートフォンを利用したサービス開発などを積極的に行い、NFCの商用サービスの立ち上げや市場活性化を推進する。DNPは、NFC関連のサービスで、今後3年間で約3億円の売上を目指す。

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