2024年12月13日8:42
遠隔接客サービス「RURA(ルーラ)」を開発・提供するタイムリープは、北海道エアポート(HAP)が運営する新千歳空港の総合案内所へ、2024年12月18日より遠隔接客サービスRURAが本導入されると発表した。RURAの空港への導入は、今回が初めてとなる。
2020年の新型コロナウイルス感染症拡大以降、航空業界は長らくその影響を受けていたが、2023年にはコロナ以前である2019年の水準まで回復しており、今後も旅客数は増加していくことが見込まれる。
一方、帝国データバンクの調査によると、正社員の人手不足企業の割合は過半数を占め、2023年の人手不足を要因とした倒産は過去最多を更新するなど人手不足は深刻な課題であることが伺え、今後ユーザーが増加していくと見られる航空業界もそれは例外ではない。
新千歳空港は、国内線と国際線を合わせた旅客数において国内第5位であり、ターミナルビルは5時から23時30分のあいだ開館していることから、空港全体で12箇所におよぶ総合案内所の運営において人手不足が課題となっていた。
利用者の利便性を損なわず、サービスを維持しながら人手不足への対応ができる手段を検討する中で、少ない人数で多拠点の接客の実現ができる遠隔接客サービスRURAを導入する。
RURAは、インターネットを通じて遠隔地から複数の店舗の接客ができる点が特長だ。HAPでは今回遠隔接客サービスを検討するにあたって、実際に新千歳空港の総合案内所にRURAを設置して利用するトライアル運用を1週間実施した。
その結果、直感的な操作性により、短時間のレクチャーでも戸惑うことなく接客をすることができたという。さらに、トライアル期間中、トラブルなく安定した稼働が確認できた。また、例えば画面上で共有した画像に対して書き込みができる機能による地図を活用した道案内など、単に「会話ができる」というだけでなく、対面接客に近いユーザー体験を実現できるという。
今回の導入により、新千歳空港全体で12箇所ある総合案内所にRURAを設置することで、その12箇所の接客を1拠点で集約して対応することが可能となる。
利用者が総合案内所に設置されたRURAの専用端末上の「呼び出しボタン」を押すと遠隔スタッフに通知が送られ、即座にビデオ通話で接客を開始することができる。また、呼び出しボタンを押されなくても接客に入ることができるので、困った様子の利用者を見つけたら能動的に接客を開始することも可能だ。接客中には、映像や音声を用いた案内に加え、地図や資料を画面上で共有し、さらに共有資料への書き込み機能を活用することで、視覚的でわかりやすい案内を提供する予定だという。
今後、タッチパネルを操作することで利用者自身で疑問を解決しつつ、必要な場合はスタッフの接客を呼び出すことができる「シナリオ機能」など、利用者にとって快適で便利なサービスを提供するために追加機能の活用検討も進めるそうだ。
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ペイメントナビ編集部
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