ジンズ、デジタルとリアルを融合しUX向上を実現した「CLICK&GO」を展開

2021年3月31日8:00

アプリで眼鏡を選び、決済を完了、最寄りの店舗で即引き取りが可能に

眼鏡製造・販売のジンズ(JINS)では2020年10月より、アプリのメニューの1つとして「CLICK&GO」をスタートさせた。好きなときにゆっくりアプリで眼鏡を選び、決済まで完了。眼鏡が出来上がったら来店し、フィッティングして引き取る。店舗の営業時間外にも注文ができ、注文から受け取りまでの時間はECより短い。デジタルとリアルの良さを融合させたハイブリッド型の購買形態によりユーザーエクスペリエンスを向上させた。アプリの利用促進のみならず、JINS全体のリピート購入促進、購入頻度の向上につながっている。

ジンズ CX マネジメント部シニアディレクター 海江田 透氏

スマホで注文、店舗で受け取り
UXを追求した「CLICK&GO」

「CLICK&GO」の利用者は、アプリで眼鏡のフレームやレンズを選び、受け取り店舗を指定。度数を入力し、決済を完了する。そして受け取り可能の通知が届いたら店舗に出向き、フィッティングを行った後、眼鏡を引き取る。JINSのECを利用した場合、注文から受け取りまでは最短でも中1~2日を要するが、「CLICK&GO」では受け取り店舗に在庫があれば即日受け取りが可能だ。

JINSがCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)を目的に、デジタル保証書や度数情報の保存、近隣店舗の在庫確認、購入者へのステップメール配信機能などを備えたアプリをリリースしたのは約3年前。ただ「CLICK&GO」スタート以前は、このアプリに決済機能は搭載されていなかった。コミュニケーションの一環として新商品の案内などは行うものの、購入はアプリ上ではなく、ECサイトに遷移して行う仕組みだ。

ECへの誘導はアプリ運用の狙いの1つであり、実際、予想以上の実績が上がっていたが、一方で、非対面では絶対に購入しない顧客が一定数存在していることも明らかになってきた。そういった顧客にアプローチするために開発したのが、リアルの良さを残したハイブリッド型購買システム「CLICK&GO」である。

非対面で眼鏡を購入する際のハードルは試着、度数、フィッティング(調整)の3つ。このうち試着については、自分の顔の画像に商品を重ねてバーチャル試着ができるソリューションを導入。アプリでは2Dだが、ウェブではすでに3Dでの試着が可能になっている。度数については前述したように、過去の購入時のデータを保存できる機能をアプリに搭載。ただ、残るフィッティングについては現時点ではデジタルでの対応ができないため、来店時に店頭で行う形態を採っている。

「CLICK&GO」はJINS アプリで選んだ商品を都合の良い時間に指定した店舗でピックアップできる

より効率的に欲しい商品にリーチ
新規会員獲得、休眠顧客活性化にも効果

JINSではサービス開始に合わせ、「CLICK&GO」での商品購入でカラーレンズなどのオプションレンズを追加料金なしで装着できるキャンペーンを実施。この反響は大きく、利用件数は期待通りに伸びた。アプリの新規ダウンロード数が増えたほか、しばらくアプリの利用がなかった休眠ユーザーの活性化にも効果を上げた。

キャンペーン終了後も利用件数は依然順調に推移している。「開始当初は主に店頭でサービス告知に努めたこともあり、店舗に来ていただいている層をまんべんなく取り込むことに成功したと考えています」(ジンズ CXマネジメント部シニアディレクター 海江田 透氏)。もともと来店頻度の高かったJINSファンが、欲しい商品をより効率的に探し、調達するために「CLICK&GO」を利用するようになった結果として、JINS全体で見てもリピート購入率、購入頻度が向上。店舗の営業時間外の注文も増えている。海江田氏は「狙い通りの効果が出ています」と手応えを感じている。

自宅で商品を選び、店頭ですぐに受け取れる「CLICK&GO」のコンセプトは、“密”を避けたいというコロナ禍の消費者ニーズにも合致する。JINSでは「CLICK&GO」が提供できるユーザーエクスペリエンス(UX)や利用シーンを発信することで、サービスの定着・拡大を図っていきたいと考えている。同時にユーザーの動きを常に監視して、市場のニーズをキャッチし、先手を打ってサービスの改善・追加を行っていく構えだ。

決済手段の拡大についても然り。現在「CLICK&GO」の決済方法のラインナップは、クレジットカード、楽天ペイ、LINE Payだが、顧客から要望があれば柔軟に決済手段の追加を検討する。

ちなみにJINSの店舗では現金決済比率が40%、クレジットカードが40%、交通系電子マネーとQRコード決済を合わせて15%程度。ECでは、クレジットカードが50%、楽天やAmazonなどのソーシャルログインに紐づいた決済が20%前後、キャリア決済が10%、代引とコンビニ払いが合わせて10%弱などとなっている。

※カード決済&リテールサービスの強化書2021より

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