2022年12月2日8:11
アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.は、2022年11月17日、オンラインセミナー「スタートアップ・中小企業経営を支えるコンプライアンスとリスク管理とは?」を開催した。
コンプライアンスとリスク管理のセミナー実施
オンラインセミナーではまず、マネネ CEO、経済アナリスト 森永康平氏が、起業家にとって迫りくるリスクについて説明した。過去の法則による米国の景気後退の可能性、日本の円安進行と来年の円高リスク、コロナ後の倒産ラッシュ、中国と台湾の地政学のリスクシナリオ、コロナリスク(ゼロコロナ政策、国内の行動規制)などについて解説した。
続いて、アメリカン・エキスプレス カード事業部門 副社長 須藤靖洋氏が、同社のリスク管理について紹介した。アメリカン・エキスプレスは、1850年にアメリカで創業した企業だ。もともとは運送業でスタートし、日本でも100年以上にわたりビジネスを展開している。時代のニーズに合わせて業態を変えながら今日に至っている。同社では、サービス、信頼、安心を柱にビジネスを展開。社員6万6,000人が把握するビジョンとして、「日々世界最高の顧客体験を提供する」ことを目指している。須藤氏は「今までもこれからも中小企業、スタートアップを後方から支援します」と意気込みを見せた。
同社が低減する企業リスクとして、経営者が起業後すぐにカードの申し込みが可能なことにより、経理業務の効率化や資金繰り、キャッシュフローの可視化によって資金不足を防止することに役立ててもらっている。2つめは、事業衰退や鈍化を軽減するために、利用者のニーズに合わせたサービスを提供している。3つめは、コンプライアンス・法令違反に関して、リスクを抱えている企業に向けてサービス部隊がビジネスマッチングするサービスを展開している。
4つのリスク管理サービスを提供
アメリカン・エキスプレスが提供するリスク管理サービスは4つ。1つめは、EC決済時の「SafeKey」による本人認証サービスの提供だ。2つめは、API連携によるセキュアなデータの共有だ。これは主にクラウドの会計ソフトとの提携により、安全な状態で利用者の情報が連携できるようにしている。3つ目は経費処理のミスを防ぐことだ。これは、利用者のアンケートで一番多い悩みだが、日々の決済が多いと、経費処理で間違った金額、誤った企業などに振り込むことがある。カード決済で処理することで、こういったミスを防止できるという。4つめは、経費の透明化による不正利用防止だ。カードを利用することで経費の動きを可視化できる。須藤氏は「アメックスはクレジットカードの会社ということを超えて、サービス、セキュリティ、信頼を柱に日々お客様に最高の顧客体験を提供しています」と説明する。
世界に羽ばたくよう後方から支援
続いてのパネルセッションでは、森永氏、須藤氏とともに、ビースポーク 代表取締役社長 綱川明美氏が登壇。経営者が抱える課題として、人材、財務、コンプライアンスやガバナンスに関するリスクや課題についてディスカッションを行った。須藤氏は、「スタートアップ・中小企業は、アメリカン・エキスプレスが創業当時から支援している大切なお客様です」としたうえで、「世界に羽ばたく会社になるように、後方から支援していきたい」と意気込みを語った。