2023年8月23日18:53
トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は、バス用運賃箱を提供するレシップに、TMN のクラウド型電子マネー決済サービスと QR・バーコード決済サービスの提供を開始した。今年度内にみちのりホールディングス(みちのり HD)の福島交通および会津乗合自動車の一般乗合バスで提供開始を予定している。
路線バスにおいてクラウド型決済サービスが採用された事例は珍しく、TMN においても路線バスの運賃収受としてのサービス提供は初めての取り組みとなるそうだ。
TMN は 2011 年にクラウド(シンクライアント)型電子マネーサービスを国内で初めて商用化した。クラウド型決済方式は、決済ブランド追加等の機能拡張性に優れていることや、端末コストの低価格化などのメリットがあり、現在、主に小売店においては、クラウド型決済方式が主流となっているという。
一方で、鉄道やバスの駅務機器においては、決済認証等の機能をすべて端末側で処理するリッチクライアント型決済方式を採用している場合が多く、多数の決済方法を利用するためには、複数の IC カードリーダーを設置する必要があり、導入コストや設置場所等の課題があるという。
今回、TMN のクラウド型決済サービスである TMN ゲートウェイを導入することにより、汎用電子マネーや QR・バーコード決済が、バスに搭載した1台の IC カードリーダーで利用できるようになる。また、今後も決済ブランドの追加等に柔軟に対応できるため、キャッシュレスの潮流や地域のニーズに応じてサービスを拡充していくことも可能だという。
なお、nanaco を用いた路線バスの運賃収受は国内初の取組みで、WAON においても、クラウド型で路線バスの運賃収受に用いられることは国内初となるそうだ。
なお、決済ブランドは、 電子マネーのWAON、nanacoのほかに、QR・バーコード決済の楽天ペイ、PayPay、d 払い、メルペイ、au PAY、J-Coin Pay、Alipay、WeChat Payとなるそうだ。