2023年11月11日17:25
ビザ・ワールドワイド(Visa)は、シンガポール時間の2023年11月8日、Real Time Visa Account Updater(VAU)をアジア太平洋地域の一部の市場に拡大して提供開始すると発表した(バングラデシュ、中国本土、インドを除くすべてのアジア太平洋市場)。カード会員に生涯にわたり単一のクレデンシャルを提供することで、加盟店やカード会員の決済体験を簡素化するという。同サービスをアジア太平洋地域に導入することで、この地域の消費者と加盟店は、配車サービスやフードデリバリー、月々の光熱費の支払いなど、さまざまなカード番号登録型加盟店でReal Time VAUを利用することが可能だ。
VisaのReal Time VAUにより、加盟店は登録された顧客カード情報をリアルタイムに更新できるため、顧客のデビットカードやクレジットカードの期限切れや切り替えにより決済が承認されない問題を解消することができるという。加盟店が決済処理情報を送信すると、Real Time VAUが即座に最新のカード情報を確認し、更新されたカード情報で決済処理を行うため、オーソリの拒否、売上の損失、カード会員の顧客離れといったケースが発生しにくくなるそうだ。Real Time VAUはVisaにより2017年に北米で初めて導入され、2022年にヨーロッパでも導入された。
VAUにより加盟店とVisaクライアント間で最新のアカウント情報が安全に交換されるようにすることで、加盟店はシームレスな決済体験を提供し、リピート顧客を醸成し、全体的な収益を拡大することができるとしている、
アジア太平洋地域でVAUを導入するにあたり、Visaはグローバルでペイメントゲートウェイおよびアクワイアラとしての事業を展開するAdyen、Checkout. com、Stripe、Worldpayの4社と協業している。この地域のさまざまな事業者にVAUのメリットを活かしてもらえるよう、VisaソリューションのCybersourceでもVAUを顧客に提供する。特に、配車サービスアプリをはじめ、フードデリバリーやユーティリティー関連など、登録型EC加盟店で活用可能だという。
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ペイメントナビ編集部
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