ネットスターズがキャッシュレス決済とDXソリューションのクロスセル、世界展開加速

2024年2月26日8:07

キャッシュレス決済サービスと企業課題を解決する DX (デジタルトランスフォーメーション)サービスを推進するネットスターズは、2024年2月19日、昨年の上場後初めてとなる 2023年12月期 決算説明会を報道関係者向けに開催した。当日は決算説明に加えて、BtoB決済/DX/海外など今後の同社戦略についても紹介した。

ネットスターズ代表取締役社長 CEO 李 剛氏

GPVは1兆3,000億に
来季の黒字化を見据える

ネットスターズの2023年12月期の決算は好調だったという。KPIである決済取扱高(GPV)の大幅な伸長、およびDX事業の売上が拡大したことにより、前期比+24.6%となった。同社では、通信事業を昨年戦略的に廃止したが、その影響を調整したベースでは前期比+46.1%となった。

GPVは年間1.3兆円となり、1兆円超えを達成。前期は約9,000億円だったが45.5%の成長となった。また、2019年からスタートしたDXの売上構成比は20%となり、掲げていた目標を達成した。

売上総利益は、前年比+40.6%、売上総利益率は70.5%に向上した。営業損失も3億2,100万円と前期から42%改善している。ネットスターズ代表取締役社長 CEO 李 剛氏は「2024年通期で黒字化を予定しています」と話す。

QRブランドカバレッジ国内最大級
広範なパートナーとの連携でシェア拡大

ネットスターズの「StarPay」では、中国のモバイル決済サービスである「WeChat Pay」を国内で初めて提供するなど、国内外40ブランドのQRコード決済サービスを提供している。また、クレジットカード6社、電子マネー7社に加え、「Ponta」といったポイントサービスにも対応している。それに加え、決済を導入した企業に対し、DXソリューションやサービスを提供することで、売上アップを支援している。DXソリューションはネイティブアプリに加え、ミニアプリでキャッシュレス決済や予約、クーポン、会員登録、EC、テイクアウト、テーブルオーダーなどのサービスを提供可能だ。

李氏は、「2つのサービスをワンストップで提供できるのはネットスターズの大きな特徴です」と話す。中でも技術力と開発力が他社との差別化になると自負している。導入済みアカウント数は45万店舗で、スーパーマーケットや空港などのシェアが高い。

同社ではシステム等の協業・導入支援企業、カード会社や金融機関などの取次パートナーと協業することで、加盟店拡大を図っている。

前述のように通信事業を廃止して選択と集中を図ることで、売上総利益率は75.1%となった。さらに、決済事業の売上総利益率は85%となる。主要のPSP対比で高い成長性と利益率を誇るそうだ。

端末販売の割合は総売り上げの2%弱に
決済取扱高の内訳、インバウンド決済の状況は?

赤字幅の縮小については、コストコントロールも想定以上に進み、前年比大幅に改善した。販管費を10%前後にコントロールすることで、来期の黒字化が形になるとした。また、粗利率が高いのが同社の特徴だという。取締役 CFO 安達 源氏は「POSベンダーや決済端末ベンダーとの連携により、端末販売の割合を総売り上げの2%に抑えています」と話す。仕入れ原価が大きく発生する端末販売の負担を減らすことで、コスト負担を減らしている。

ネットスターズ 取締役 CFO 安達源氏

今季を見ると、GPVに連動する決済手数料に加え、DX/ミニアプリが順調に伸長。神奈川県の「かながわPay」を介した決済取扱高(影響額8,000億円超)が第三四半期に前倒しで集中計上されている。GPVに関しては1.7兆円程度を見込んでおり、前年に続き成長すると見ている。

GPVの内訳として、新型コロナウィルス感染拡大の影響で2020年以降、海外ブランドの取扱高は減少し、2023年に入り盛り返しているが、完全には戻り切っていないという。その一方で国内のQRブランドのGPVは順調に拡大している。2023年に入り、クレジットカードや電子マネーのGPVも順調の拡大。それに加え、カタールモンゴル、カンボジアといった国外でのトランザクションも伸びてきた。例えば、カタールのハマド国際空港では中華系決済と韓国「Kakao Pay」が利用できるが、2~3年後に日本のように成長することを期待している。

2024年12月期の予測として、通信事業を除いた調整後の売上高は34.9%の成長を見込む。決済やDX関連の売上は本年度確定していない「かながわPay」関連を除いても各事業が成長するとした。なお、経済産業省 令和4年度第2次補正「モバイル決済モデル統一規格・海外連携事業費補助金(統一QRコード決済の相互運用に係るシステム構築事業)」に係る補助事業者に採択され、その補助金も見込む。

今期は決済端末の接続をさらに強化していく。また、海外事業の決済ボリューム増加、決済ブランドの追加などにも継続して取り組むそうだ。

成長事業として、企業間(BtoB)決済の請求・支払い業務をキャッシュレス化によりオンラインで完結するシステム「StarPay-Biz」を展開している。すでにホテル業界向けに特化したVCN(バーチャルクレジットナンバー)に対応するサービス「StarPay-Biz for Hotel」をローンチしているが、今後はホテルだけではなく、さまざまな業界に業務効率化ソリューションを提供していきたいとした。

新たな収益ドライバーとなる+α領域とは?
“日本初”のグローバル決済もローンチへ

ネットスターズ 取締役 COO 長福久弘氏

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