2024年10月17日10:23
NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、2024年10月9日に「docomo business Forum'24」プレスデーを開催した。10月9日~11日まで開催の「docomo business Forum'24」において、IOWN APNの超低遅延性と3DHapticsを活用し、長距離間で視覚・聴覚・触力覚を遅延無く伝送することにより、リアルタイムに遠隔で触覚の錯覚による「方向感」を用いて、相手を誘導する実証実験を世界で初めて実施した。実際に小売店の店頭を再現し、どの棚に何があるかわからない状態で、離れた場所からのサポートを受けながら必要なものを手に取るデモを紹介した。今後は同デモで興味を持った企業などと商談を重ね、同技術にあったアプリケーションの開発を目指すという。
動きや触力感をリアルタイムに伝送
3DHapticsは脳科学×独自AI活用
NTT Comはドコモグループにおいて法人事業を担っている。法人ブランド「ドコモビジネス」のもと、各社のケイパビリティを統合することで、移動・固定融合サービス、5G、IoTなどのソリューションをワンストップで提供している。
近年課題として、少子高齢化による労働人口減少により、医療従事者、専門的な知識・経験を必要とする技術者の不足などがあげられる。特に遠い離島や地方では人不足が顕著だ。すでに遠隔よい映像や音声を使った医療サポートや専門技術を伝える取り組みは進んでいるが、言語の壁や正確な人の動作を伝えることが難しい課題もある。
その解決に向けてNTT Comとミライセンスでは、IOWN APNの超低遅延性と3DHapticsを活用。IOWNは、スマートな社会の実現に向けた光関連技術および情報処理技術を活用したネットワーク・情報処理基盤のこととなる。また、3DHapticsとは、ミライセンスと村田製作所によって開発された特殊な振動パターンを組み合わせることで、力覚・圧覚・触覚の 3つを組み合わせ、リアルで豊かな感触を実現する技術だ。
3DHapticsのデバイスの特性として、1つのデバイスでほぼすべての触感や感触を表現できるという。今回の連携では、機械と人のインターフェースが得意なミライセンスの技術と、人と人とのコミュニケーションを実現するIOWNにより、映像や音声だけでは伝えにくい自分の「動き」や「感触」を相手へ遅延無くリアルタイムに伝送し、コミュニケーションの新たなサポートを行う。
具体的には、オペレーターとナビゲーター間を20キロ離れた疑似遠隔環境を構成し、IOWN APIで接続し。非圧縮動画、音声、3DHapticsを同時に伝送するという。店舗において、ナビゲーターはオペレーターを目的の商品の位置まで誘導する。例えば、ボトルの場所まで誘導する際、デバイスを通じて、右側の方向に手を引っ張っている感触を伝えて誘導する。IOWN APIを使うことで遠隔地へもリアルタイムに伝送し、スムーズな誘導を実現するそうだ。
遠隔から効率的なサポートが可能に
今後のユースケースは?
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