Mastercard Payment Passkey Service、オンライン決済での利便性向上とセキュリティ強化を両立へ

2024年11月13日9:38

Mastercardは2024年11月6日、Singapore Fintech Festival2024のテクノロジーステージにおいて、「Mastercard Payment Passkey Service」(以下、Payment Passkey)のアップデートを発表した。トークン化、複数のカードを登録可能でクリックのみで支払いが完了する「Click to Pay」 、Passkey(パスキー)による生体認証といった最先端の技術により、ワンタイムパスワード(OTP)不要で利便性が高く、セキュアなサービスを提供するという。

Singapore Fintech Festival2024でMastercard Payment Passkeysを使用したClick to Payを発表するMastercardのアジア太平洋地域プロダクト&イノベーション担当エグゼクティブバイスプレジデントであるSandeep Malhotra(サンディープ・マルホトラ)氏(右)。左がJuspayのCOO兼共同創設者であるSheetal Lalwani(シエタル・ラルワニ)氏、中央がLenskartの東南アジア最高事業責任者であるJan Lim(ヤン・リム)氏。3人とも眼鏡をかけて登場。来場者にも眼鏡が配られた

消費者の91%がサイバー脅威を懸念
静的パスワードやOTPが不要に

データ侵害の被害は支払いにおいて国際的な課題となっている。実際、世界で確認されたデータ侵害の 80% は、脆弱なパスワードや盗まれたパスワードに関連したものであり、アジア太平洋地域の消費者の91%がサイバー脅威を懸念している。その課題解決に向けて、「デジタルチェックアウトを再発明する」とMastercardのアジア太平洋地域プロダクト&イノベーション担当エグゼクティブバイスプレジデントであるSandeep Malhotra(サンディープ・マルホトラ)氏は説明する。

具体的な特徴として、Payment Passkeyはアプリでの通知やプッシュ通知を待つ必要がないため効率的だという。「デバイスロックを解除するのと同様」(マルホトラ氏)であり、スムーズなユーザーエクスペリエンスを提供するという。静的パスワードに加え、OTPすら不要となる。

また、顔や指紋による安全な生体認証が可能になる。データはトークン化されているため、カード情報を送信するわけではなく、安心な取引が可能だ。「私たちは最初の3年間で10億トークンを達成しました」(マルホトラ氏)。Click to Pay によるチェックアウト機能を組み合わせることで、ワンクリックで支払いが可能になるそうだ。マルホトラ氏は「これは革新的なものになると考えています」と自信を見せる。

シンガポールでDBSやUOBを介した生体認証決済開始
支払い認証情報と生体認証の両方をトークン化

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