川崎アゼリア、ハウスプリペイドカードを「アゼリアPLUSカード」として刷新 従来システムを活かし、スムーズな運用が可能に

2025年3月18日8:00

JR川崎駅、京急川崎駅に直結した地下街、川崎アゼリアでは、2016年から発行してきたハウスプリペイドカード「アゼリアカード」を、2024年11月より「アゼリアPLUSカード」として刷新した。特典は、旧カードと同様。現金・クレジットカード払いの場合は利用金額200円につき1ポイント、カードにチャージした「アゼリアPLUSマネー」で支払う場合は200円につき2ポイントを付与。100ポイント=100円として「アゼリアPLUSマネー」に交換し、買い物に利用できる。川崎アゼリアでは当面5万人を目標に、会員を募集中だ。

9年の実績がある自社プリペイドカードを
特典内容を継承した新カードに切り替え

JR川崎駅、京急川崎駅に直結し、食品やファッションなどの物販、飲食店など約150店舗が出店する地下街、川崎アゼリアでは、2016年より「アゼリアカード」を発行してきた。当時クレディセゾンが、初めてのポイントカード機能付き店舗専用プリペイドカードとして発行を開始したもので、2024年までに10万枚以上が発行された。この「アゼリアカード」は、発行元のクレディセゾンがプリペイドカード事業から撤退したことにともなって、2024年9月30日でサービスを終了。川崎アゼリアでは同年11月22日より、新カード「アゼリアPLUSカード」の提供を開始した。

アゼリアPLUS カード

「アゼリアPLUSカード」は横浜銀行が発行元となり、バリューデザインが従来システムを活かしながら、クラウド型独自Pay発行サービス「Value Card」によって運用している。

「アゼリアPLUSカード」は旧「アゼリアカード」のサービス内容を、ほぼそのまま継承している。現金またはクレジットカード払いの場合は利用金額200円につき1ポイント、カードにチャージした「アゼリアPLUSマネー」で支払った場合には200円につき2ポイントを付与。貯まったポイントは100円ごとに100円分の「アゼリアPLUSマネー」に交換でき、川崎アゼリアでの買い物に使える。ポイントの有効期限は最終利用日から2年間だ。

「アゼリアPLUSマネー」を利用するには、まず施設内に設置されたチャージ機で現金をチャージ。1回につき4万9,000円まで、最大10万円までチャージが可能だ。「アゼリアPLUSマネー」の有効期限は最終利用日から5年間となっている。

アゼリアPLUS カード(市制100 周年限定デザイン)

ポイント失効を防ぐキャンペーンを展開
新カードへのスムーズな切り替えを促す

「アゼリアカード」のサービス終了にあたり、川崎アゼリアでは2024年9月1日から16日まで「アゼリアマネー使い切りキャンペーン」を実施。期間中の「アゼリアカード」の利用で200ポイントをプレゼントした。また、「アゼリアマネー」を5,000円以上利用した人の中から抽選で300人に2,000ポイントをプレゼントした。

サービス終了と同時にポイントも失効する。ポイントは100ポイントに到達しないと「アゼリアマネー」に交換できない。まとまったポイントをプレゼントして、マネーに交換し、できるだけ無駄なく買い物に使ってもらえるようにとの主旨で企画したキャンペーンだ。
 使いきれずに残った「アゼリアマネー」は、会員の申請を受けて、クレディセゾンが払い戻しに対応した。今のところカードの切り替えに関するトラブルなどは発生していないという。

アゼリア メインエントランスとアゼリア サンライト広場(中央広場)

当面5万人を目標に入会を促進
キャッシュレス決済の拡大を図る

川崎アゼリアの顧客層は40代~60代の女性が中心。近隣在住者がほとんどで、リピーターが多い。同社では当面5万人の会員獲得を目標に、ポイントをプレゼントするキャンペーンを展開するなどして「アゼリアPLUSカード」の入会促進を図っている。

現在のところ利用者のうち「アゼリアPLUSカード」会員は約30%。「アゼリアマネー」利用者は5%といったところ。キャッシュレス決済という観点から見ると、クレジットカードが全体の15%で、「アゼリアマネー」の5%と合わせても20%。まだまだ現金決済の比率が高い。

川崎アゼリアは、「『アゼリアPLUSカード』保有者の中の『アゼリアマネー』利用者の割合を100%に近づけていきたい」(川崎アゼリア 店舗事業部 販売促進課長 杉山恵美氏)考え。これが実現すればキャッシュレス決済の比率は一挙に全国平均の約40%を上回る公算だ。

また、今後の計画の1つとして、「アゼリアPLUSカード」のアプリ化を挙げる。現状、要望が強い板カードを残しながらも、「準備が整い次第、具体的な検討に入りたい」(杉山氏)としている。アプリ化により、顧客とのコミュニケーションも図りやすくなるメリットもあるそうだ。

「決済・金融・流通サービスの強化書2025」より

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