2026年4月27日7:20
大日本印刷(DNP)は、2027年4月1日に改正施行予定の犯罪収益移転防止法(犯収法)に対応した、口座開設時などの対面・非対面の本人確認を実現する「スマートフォン用本人確認アプリ」の提供を2026年8月に開始すると発表した。

生活者が同アプリを自身のスマートフォンにダウンロードすることで、公的個人認証サービス(Japanese Public Key Infrastructure:JPKI)による本人確認やマイナンバーカード・運転免許証・在留カード等のICチップ読み取りが可能になり、その結果を銀行等の事業者と安全に連携できる。また、事業者は同アプリを活用することで、法改正への対応に必要なシステムを最短1カ月で導入可能だ。
DNPは、同アプリのほかにも、本人確認機能を組み込むためのソフトウェア開発キット(Software Development Kit)や店舗・窓口・渉外用ICカードリーダー等の関連機器を一括で提供する。これらを通じたトータルな支援により、企業のシステム導入・運用負荷の軽減につなげる。
2027年4月の犯収法改正により、銀行・証券・不動産・宝石・貴金属等取扱事業者などの各業界での対面・非対面取引は、マイナンバーカードや運転免許証等のICチップの活用を前提とした本人確認へ移行する。同改正は、身分証明書の偽造等による不正利用の防止を目的としており、本人の「顔(容貌)」と「確認書類」を用いる従来のオンライン本人確認方式の一部が廃止となる。この動きを受けて各企業では、「対面の店舗・窓口・渉外の環境整備」や「従来のeKYC(electronic Know Your Customer)に代わる非対面の本人確認の環境構築」を急ぎたいといったニーズが高まっているそうだ。
本人確認関連の多様なサービスを展開しているDNPは今回、法改正対応のニーズの高まりに対して、「スマートフォン用本人確認アプリ」をはじめ、対面・非対面の両方に対応した関連サービスの提供を本年8月に開始する。
DNPの本人確認サービスは、対面・非対面ともに共通のシステムで提供しており、方式別の重複投資を回避し、セキュアな環境での業務効率化につなげる。「スマートフォン用本人確認アプリ」をインストールした生活者のスマートフォン1台で、マイナンバーカード、運転免許証、在留カード等の身分証明書のICチップが読み取れ、非対面の本人確認が可能だ。また、同アプリを企業担当者の業務用スマートフォン等にインストールすることで、店舗・窓口や顧客訪問先、イベントで利用できる。
さらに、同アプリは、導入企業が自社の名称(ブランド)やロゴ、イメージカラーなどを反映して提供できるホワイトラベル機能を実装している。導入企業は、開発のコストや時間を抑えながら自社ブランドを活用したアプリとして展開できる。また、専用のWeb管理画面により、本人確認の実行ステータスの確認やエラーログ管理、結果データの集計などを容易に行えるため、企業の運用負荷の軽減につながる。
すでに自社でスマートフォンアプリを提供している企業向けに、本人確認に必要な基本機能や画面フローが利用できるSDKの提供も可能だ。企業が独自に開発する場合と比べて、初期の開発コストを抑えながら、アプリと関連サービスを短期間で導入できる。SDKはDNPが定期的にアップデートするため、特定在留カードなどの新しい本人確認書類や法改正等にも柔軟かつ迅速に対応可能だという。
加えて、登録・契約等に利用する対面の端末環境に応じて、最適な本人確認の方式・仕組みを提供する。NFC(Near Field Communication)対応Androidタブレット端末向けに、端末単体で利用できる「本人確認アプリ」を提供する。また、iPadやWindows端末では、外付けのICカードリーダーを接続することで本人確認が可能となる。iPad向けには「本人確認アプリまたはSDK」を、Windows端末向けにはJPKIによる本人確認を実現する「SDK」をそれぞれラインアップしています。
DNPは、銀行・証券・クレジットカード・不動産・宝石・貴金属等取扱事業者など、犯収法対応が求められる業界・企業をはじめ、犯収法以外に本人確認の厳格化を進める業界にも本人確認関連のサービスを提供し、2028年度までに累計売上30億円を目指す。また、口座開設アプリや電子交付サービス等の提供基盤「DNP個人情報管理・データ配信サービス Dpost®(ディーポスト)」と同サービスを連動させて提供し、本人確認を起点とした業務全体のデジタル化をトータルに支援するそうだ。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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