2012年4月27日9:00
銀行というと堅いイメージがある。Webサービスは保守的で、地方銀行でさえもあまり独自色を打ちだしていない。
米フロリダの美しいキーウェストにあるファーストステート銀行は、地域色豊かなWebサイトの構築と顧客関係強化に動いた。First State銀行の資産は8億ドルという小さな銀行である。
米国では地域コミュニティの活性化が重要なテーマになっている。銀行はコミュニティにどのようにサービスするかを常に考えなくてはならない。ファーストステート銀行は地域に根ざした情報を発信している。
たとえば、高校のフットボールの試合をストリーミングでWeb配信する。その他、天気情報やアトラクション、イベントなど盛りだくさんだ。Webの全ページの背景には、透明なブルーの海の写真を配している。
高校のフットボール中継は金融に結びつくのだろうか。答えはイエス。孫が活躍しているのをみたいというシニアをターゲットにしているのである。
モバイルサービスは「あなたが魚釣りをしている銀行」というキャッチでiPhoneやAndroidアプリを配信している。
金融サービスと一見して関係ない情報も配信しているが、地域活性化を打ちだすことによって、親近感を醸成し、顧客獲得に繋げているのである。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。