2012年5月24日8:00
複数のポストペイ決済に対応したカード決済パッケージを提供
主要センターへの対応、端末への拡張性、高セキュリティを実現
セイコープレシジョンが提供するポストペイ決済中継パッケージ「CAPS P-QVIC」は、磁気/ICのクレジットカードに加えQUICPay、iD、VisaTouchという後払い方式の電子マネーの処理を実装したパッケージソフトウェアである。1パッケージで、国内の主要センターへの接続ができ、デビットカード、銀聯やプラスチックギフトカードなどの機能も追加可能だ。
CAFIS、CARDNETセンターへの振分処理が可能に
HSMでの管理などセキュリティを重視し、PCI DSSにも配慮
「CAPS P-QVIC」は、NTTデータのCAFIS、日本カードネットワークのCARDNETに対応しており、両センターへの振分処理が可能だ。端末から決済オーソリ要求を受けると、カード判定やスイッチングセンターごとに異なるオーソリ電文の編集、売り上げ処理に必要なデータタンキングなどを行う。
端末のインターフェースをカスタマイズすることにより、端末管理は最大5万台、1システムで数種類の端末やPOSの利用が実現できる。
売上処理については、「売上データ作成オプション」を用意しており、NTTデータの「CDSセンター」、日本カードネットワークの「JTRANSセンター」にカード会社ごとのファイルレイアウト変換、伝送を行える。
セキュリティ面では、クレジットカード同様に各種情報の送信やiDで必要となるアクセスキーをスイッチングセンターから取得して端末へ配信するが、アクセスキーは同システムに組み込まれた「HSM(ハードウェア・セキュリティ・モジュール)」により、安全に管理されるという。
すでにCAPS P-QVIC は、6セットの採用実績があり、「クレジットカード決済を導入しているお客様が集客を図る手段として電子マネー採用を検討するケースが多く、ここ最近は引き合いが増えています」とセイコープレシジョン システム事業部 営業統括部 営業部 営業2課 副主事 上原輝昭氏は説明する。
また、TypeA/B決済については、「動向をウォッチしながら早い段階で検討していきたい」と上原氏は話す。
セイコープレシジョン システム事業部 営業統括部 営業部 営業2課 流通ソリューション担当課長 岩崎雅則氏は、「お客様の声を元に日々の運用の効率化を実現する機能を追加していくことでお客様ごとのカスタマイズが極力少なくなるような製品にしていきたい」と今後の構想を語る。そのほか、自社EDIパッケージROS³とともに、決済+受発注等を組み合わせた流通向けのソリューションとして販売していく方針だ。
CAPSは700社で採用実績を築く
OSに依存しないJava APIライブラリを提供
セイコープレシジョンのカード決済センター接続パッケージ「CAPS」は、CAFIS、CARDNETセンターに対応しており、クレジットカード、デビットカード、中国銀聯、ギフトカード決済が1つのシステムで利用できるパッケージで、「これまで約700社で採用実績がある」(上原氏)という。
クレジット決済はギャザリングにも対応。5年前からOSに依存しないJava APIライブラリを提供しており、C言語などの多言語でもTCP/IPソケット通信で接続できる特徴がある。さらに、シミュレーター機能により、システム構築前に接続テストを行い、問題点を解消できる。
また、ログ・通信の暗号化、PAN(プライマリ・アカウント・ナンバー)などのマスキングなど、ペイメントカード業界の国際セキュリティ基準である「PCI DSS」を意識してシステムをつくり込んでいるのも特徴だ。
最近では、中国銀聯決済が首都圏から地方へ広がりを見せているため、「従来、端末で処理していたお客様がPOSからのセンター接続を利用するケースが増えてくるため、導入が大きく広がる」と期待している。また、タブレット端末を利用したセンター構築の案件についても引き合いが増えているそうだ。