2013年7月16日16:20
オリエントコーポレーション(オリコ)とMasterCardは、エイチ・アイ・エス(H.I.S.)に、MasterCardの企業向け決済ソリューションであるPurchase Control(パーチェス・コントロール)を活用したバーチャル・カード番号(VCN)による決済サービスを、日本の企業で初めて導入し、夏の旅行シーズンに向けて今後本格的に稼働を開始すると発表した。
Purchase Controlの導入により、H.I.S.では海外ホテル予約サイト「H.I.S.VACATION」を通じた顧客の予約から海外ホテルとの精算に至るまでの一連の照合作業を大幅に軽減することが可能になる。また、提携先の海外ホテルにとっても請求精算業務が大幅に軽減されるため、H.I.S.と提携先ホテルの双方において決済業務の効率化が実現可能だ。
H.I.S.は、オリコが発行するパーチェシング・カードを使い、H.I.S.VACATIONを通じた顧客の予約ごとにPurchase Controlを利用して個別のVCNを発行(図参照)。発行されたVCNを予約ごとの決済に利用することで、予約から精算までのプロセスを個別のカード番号で一括して管理する。
昨今、スマートフォンなどの普及により消費者のインターネットを通じたホテル予約のニーズは年々高まりを見せる一方、旅行会社と各ホテルにとっては、予約ごとの請求精算業務が膨大になり、負担が大きくなっているそうだ。旅行会社はPurchase Controlを利用することにより、これらの業務を効率化できるだけでなく、ホテルの取扱数も増やすことができ、顧客に対しても豊富な商品ラインナップを提供することが可能となる。
なお、MasterCard Purchase Controlとは、B2B決済におけるパーチェシングカード(調達専用のカード)のセキュリティ強化を目的に開発され、導入企業のニーズに応じてカスタマイズした利用制限付きのVCNを発行する機能を備えたプラットフォームとなる。導入企業は、パーチェシング・カードとして、利用金額、利用回数、利用期間、利用時間、利用国、通貨等の利用制限付きのVCNをB2B決済に導入することにより、セキュリティ強化だけでなく、発注・精算業務における照合作業も大幅に削減することが可能だ。