2013年9月24日8:00
ポイント機能とプリペイド機能を備えた「ココカラクラブカード」を発行
実店舗で使えるVisaプリペイド機能を9月から追加
ココカラファインはクレディセゾンと提携し、全国のココカラファインの店舗でポイントカードとして使用可能な「ココカラクラブカード」の発行を2013年4月より順次開始しているが、9月1日から、実店舗で使えるVisaプリペイド機能を追加した。これにより、全国のココカラファインの店舗や国内・海外のVisa加盟店での買い物にプリペイド支払いが可能となった。
利用金額に応じて最大5%のポイントが貯まる
「ココカラファイン.ネット」でもポイント付与
ココカラファインは、ドラッグストア業界で第5位となる売上高を誇り、41都道府県に約1,300店舗を展開している。同社は、2013年4月に6社(セイジョー、セガミメディクス、ジップドラッグ、ライフォート、スズラン薬局、メディカルインデックス)を統合し、ココカラファインヘルスケアを設立したが、そのうち5社が会員カードを発行していた。すでにカードは2,000万枚程度発行されており、年間800万の会員が稼働している。
ココカラファインでは、新カードの発行に向け、当初はハウスプリペイド等も検討したが、自社内だけではなく汎用的に利用できる決済サービスを導入したいという意向があった。また、Visaプリペイドカードは、既存のVisaのネットワークを活用できるため、世界3,000万店舗でカード支払いが利用でき、タイミング的に企業のインフラ統合と合わせてシステムを改修できる点も大きかった。
新たに発行を開始する「ココカラクラブカード」は、買い物100円(税込)ごとに1ポイントのココカラポイントが貯まり、ココカラポイント500ポイントごとに「お買い物値引き券」500円分との交換が可能だ。また、月間利用金額が5,000円~9,999円で2%、1万円~1万9,999円で3%、2万円以上で5%とポイントがアップする特典も付帯している。さらに、会員サイト利用によるキャンペーン情報の提供や、ココロとカラダをゲンキにするサービス等の提供も行っていく予定だ。
また、リアルの店舗だけではなく、ネットショッピングサイト「ココカラファイン.ネット」と店舗の連携も完了しており、会員はポイントサービスをネットとリアルで共通して利用可能な点も特徴となっている。
クレディセゾンと提携し、Visaプリペイド機能を付加
カードへのチャージにより再来店を促す
利用者は、同カードの登録時に名前や住所、電話番号など、基本情報の入力が必要となる。4月以降は、旧販社カードのうちバーコード機能を搭載しているカードだけ残し、リライトカードやスタンプカードについては新カードへの切り替えを行っている。ココカラファイン 経営戦略室 おもてなし戦略部 戸田隆幸氏は、「プリペイド機能を追加した9月以降はココカラファインのブランディングも含め積極的に切り替えを促していきたい」と意気込みを見せる。
導入に向けては、各社のポイントプログラムの融合と顧客情報の一元管理の目的もあったが、「単純にカードデザインだけが変わるのではなく、機能的にも斬新なものを付加できないかと考えた際に、クレディセゾン様からVisaプリペイドの提案を受けました。今後、現金を使わない決済が広まっていく流れは加速すると考え、利便性も考慮したうえで導入に至りました」と戸田氏は説明する。
ココカラファインの平均利用単価は2,000円弱。まずはカードに金額をチャージしてもらい、再来店のきっかけになればと考えている。戸田氏は、「弊社のメイン顧客層は30代後半から40代の主婦の方が中心なので、クレジットカードをお持ちでない方もいらっしゃいます。認知が進めば、プリペイド利用のニーズはあると思っております」と期待を口にする。
プリペイド機能の決済時読み取りについては、クレジットカード同様だが、チャージ機能の開発で若干の時間を要したそうだ。サービスの開始に向けては、機能の搭載というよりも店舗オペレーションの仕組みづくりが大変だったという。
なお、プリペイドチャージやカード決済の管理はサーバ上で行われ、金額の管理はクレディセゾンが実施している。
プリペイド機能を活用したキャンペーンも展開
2014年は1,000万枚の発行を目指す
将来的に、カード会員のVisaプリペイド利用については、店舗全体の売上の3割程度になればという期待もある。Visaプリペイドを利用した外部企業での決済も見込んでいるが、多くは自社での利用になると見ている。今後は、ココカラファインの利用者が外部企業でどのような買いまわりをしているのかというデータも取得していきたいそうだ。
利用促進に向けては、クレディセゾンやビザ・ワールドワイドなどと連携し、チャージアップキャンペーン、利用キャンペーンなどを展開していきたいとしている。クレディセゾンとは、プリペイド機能開始に伴い、『今チャージすると総額 2,000万円が抽選で当たる!キャンペーン』を実施。9月30日までに、チャージを行った人の中から抽選で、10万5,500名にボーナスチャージを進呈する。
すでに4月以降、160万枚以上のカードを発行。旧カードと新カードの情報は一元管理されているため、まずは店舗の運用体制を整え、それからマーケティング活用も行っていく方針だ。また会員専用サイトも立ち上げ、メール配信を希望した会員には、メールでの告知を行っている。
「今後は、店舗名もココカラファインの看板が増えてくると思いますので、店舗をまたいでの利用も増えてきます。まずは、今期中に500万枚、来期中には1,000万枚の発行を目指していきたい」(戸田氏)
なお、同社では顧客の利便性向上を考え、非接触電子マネーについても9月から導入を開始。交通系電子マネー(「Kitaca」「Suica」「PASMO」「TOICA」「manaca(マナカ)」「ICOCA」「SUGOCA」「nimoca」「はやかけん」)、「楽天Edy」「nanaco」「iD」「QUICPay」「PiTaPa」といった電子マネー決済が利用可能となっている。