2014年1月17日8:00
「Tポイント」対応レジスター「RegiPro」を中小規模店舗へ販売
レジ会計とTポイントサービスが一台で提供可能に
Tポイント・ジャパンとクラブネッツは、中小規模店舗に向け、Tポイント対応レジスター「RegiPro(レジプロ)」を、2013 年11月20日から提供開始した。Tポイントに対応した初の汎用的なレジスターの投入により、中小規模店舗への導入が加速すると両社では期待している。
クラブネッツとカシオ情報機器が『RegiPro』を共同開発
Tポイントに対応した初の汎用的なレジスター
Tポイント・ジャパンとクラブネッツは、2011年から中小規模店舗向けにTポイントサービス導入の提携営業を行う「Tポイント代理店契約」を締結し、Tポイントの付与や還元が可能な専用端末「T-UNIT1」の提供を行ってきた。Tポイント・ジャパン アライアンス・コンサルティング本部 エリアアライアンスユニット 事業推進チーム 新国哲也氏は、「2013年11月現在、地域の中小店舗を中心とするTポイントのエリアアライアンスの店舗数は5,672店舗まで増加しています」と説明する。
今回提供する「RegiPro」は、クラブネッツとカシオ情報機器が共同開発。カシオ計算機の「店舗支援端末 VX-100」をベースに、Tポイントの付与や還元が可能なアプリケーションと、売上処理などの電子レジスター機能とが連動し、レジ会計とTポイントサービス提供を一台で行うことが可能だ。OSはAndroidを搭載。店舗は、外付けのハード機器は付けずにプリンタ、カードリーダを搭載してパッケージで導入が行える。
「従来は、レジの横に設置する据置端末を提供していましたが、金額の2度打ちなど、ダブルオペレーションが必要でした。RegiProは、売上金額を一度入力すればポイントも連動できます」(クラブネッツ ポイント事業本部 事業戦略・推進部 部長 芦名真也氏)
ポイントの付与、還元、取り消しがオペレーション連動で可能
来店回数や消費金額から顧客のランクを3段階で表示
RegiProの特長としては、ポイントの付与、還元、取り消しがオペレーション連動で可能な点が挙げられる。また、会員の保有ポイント、前回の来店日時などの情報も把握できる。さらに、店舗の来店回数や店舗での消費金額をベースに、ランクを3段階(王冠、人のマーク、若葉マーク)に設定。クラブネッツ ポイント戦略部 事業戦略・推進部 次長 松本治氏は、「カードをレジに通した際に、会員がどの程度ロイヤリティのあるお客様なのかが一目でわかります」と、CRMにも有効なシステム面の強みを口にする。さらに、ポイント付与の倍率も店舗に応じて変更できるため、キャンペーンに活用可能だ。
新国氏は、「中小の店舗でもTポイントサービスを導入して集客を図ったり、お客様のリピート化を図るニーズがありますが、RegiProの導入により、加盟店舗はローコストでお客様のロイヤリティを把握することが実現できます」と期待する。
タッチ入力で誰でも簡単に操作可能
クレジットカード決済機能も標準で搭載
「RegiPro」には、大きく3つ特長があるという。まず、「誰でも操作しやすいタッチ入力」が挙げられる。同端末には、キーボードが付いておらず、すべてタッチ操作によって売上を登録できる。2つめは「商品登録件数」で、画面上に配置できるメニューボタンを含み20万品目のスキャニングが可能だ。3つめが「ネットワーク接続」で、レジの登録データやポイントデータを取引毎にサーバへ送信してくれる。
また、クレジットカード決済機能も標準で提供(クレジットカード決済の契約が必要)。店舗は、売上処理、ポイント付与、クレジットカード決済をすべて「ワンオペレーション」で利用可能だ。さらに、カシオのグループ会社であるCXDネクストがバックヤードの管理システムを提供することで、リアルタイムで売上状況を把握できる。例えば、日次・月次の売上推移、日報・月報の閲覧や出力、部門別・商品別の売上や販売数比較等を一元管理可能だ。CXDネクストでは、データセンターに送信される情報を集計・分析し、売上速報や販売状況をPCやスマートデバイスで閲覧できるサービスを提供している。
「消費税率が変更されるため、今後POSやレジスターの入れ替え需要はあると思います。軽減税率の導入が予想されているので、商品ごとに税率を設定できることも強みとなっています」(カシオ情報機器 ソフトウェア戦略部 部長 黒須康雄氏)
また、カシオ計算機はレジスターで国内屈指のシェアを誇っており、サポート面も充実している。設置はもちろん、その後のフォローアップ、保守サービスは、グループのカシオテクノが担当。売上集計管理サービスを利用するユーザーは24時間の電話サポートを受けることが可能となっている。
1,000台の端末設置を目指す
中小店舗の開拓で4,754万人のT会員の利便性を高める
なお、「T-UNIT1」など、従来の端末は貸与だったが、RegiProは提携店舗が購入する形になる。両社では50万円以下での提供を予定しており、営業はTポイント・ジャパンやその代理店を中心に行う。
RegiProの提供により、さらに加盟店の裾野は広がると見ている。まずは、5~50店舗規模の企業を対象に1,000台の販売を目指す方針だ。Tポイント・ジャパンでは、中小規模のTポイント加盟店を開拓することで、4,754万人のT会員の利便性をさらに高めていきたいとしている。