2015年2月20日20:20
イオンフィナンシャルサービスのタイ現地法人「イオンタナシンサップ(タイランド)」は、BTSグループホールディングス(BTSグループ)の子会社であるバンコク・スマートカード・システム社(BSS社)と事業提携の合意をしたと発表した。
同社は、香港に次ぐ二番目の拠点として、1992年に設立以降、分割払い事業を中心に業容拡大を図り、1996年にはクレジットカード発行を開始、2001年にはタイ証券取引所に株式を上場した。現在では、分割払い専用のカードを含むカード会員数は約719万人(2014年11月現在)に拡大し、タイにおけるリテールファイナンスのパイオニア企業として順調に業容を拡大しているという。
BTSグループは、タイにおいて鉄道事業や不動産開発などの事業を展開しており、BSS社はバンコク都内を走る鉄道「スカイトレイン」において、乗車券・電子マネー機能を有するICカード「ラビット」の発行、運営を行っている。ラビットは鉄道利用に加え、ファストフードや小売店舗等で利用可能だ。
現在、同国の電子マネー市場は大きくないものの、タイ経済の成長やIT技術発展に伴い、今後の成長が見込まれるとイオンタナシンサップ(タイランド)は期待している。
今回、同社が発行する分割払い、ローン機能を有するファイナンスカードに、BSS社のラビット機能を搭載する一体型カード「AEON Rabbit Member Card」の発行について合意した。今後、BTSグループの展開する鉄道駅や、駅近隣のオフィス、現地ショッピングセンターなどで同カードの募集を開始する。
今回の提携により、同社はクレジットカード分割払い、ローンサービスの提携に加え、新たに電子マネーサービスの開始により、幅広い金融サービスが提供できるとともに、都市部における新たな顧客層の開拓によるブランド力の強化が図れると期待している。
今後は、BTSグループとの連携をさらに強化し、駅構内へ、同カードやクレジットカードなどの申し込みが可能なカウンターの開設、CD機の設置などにより、同社営業ネットワークを拡大していきたいとしている。