2019年3月29日7:30
TISは、独自検証した高い可用性とスループットを発揮するソフトウェアスタック「Lerna(レルナ)」を活用し、経済産業省の平成29年度補正予算「IoTを活用した新ビジネス創出推進事業(IoT活用おもてなし実証事業)」の「おもてなしプラットフォーム」で提供するQR決済サービスの実証実験に参画したと発表した。同事業は、観光産業に関わるさまざまな事業者や地域が得られる訪日外国人旅行者のデータを統合的なプラットフォームに蓄積・利活用する仕組み(「おもてなしプラットフォーム」)の構築、運用に向けた実証事業となる。
同実証実験では、訪日外国人対応の課題の1つであるキャッシュレス決済環境を、比較的容易に導入可能なQR決済を活用して決済利用データの還元もできる仕組みとして構築し、その実現性と実効性の検証を実施した。TISは、ソフトウェアスタック「Lerna」を活用し、決済サービスを構築している。
今回の実証実験では、「Lerna」を活用して構築した決済サービスと京都エリアで訪日外国人向けサービス実証を実施する京なかの京都観光のおすすめスポットやイベント情報を紹介するサイト「KoI service」と連携し、提携先店舗での支払いをQRコード決済で実施可能とする仕組みを提供した。
なお、「Lerna」は、複数のOSS(オープンソースソフトウェア)を組み合わせ、高い可用性をオープンシステム上で実現するソフトウェアスタックであるという。決済領域などミッションクリティカルなサービスの高度な非機能要件に対し、安価かつスピーディーに開発するためにAkka、Apache Cassandraなどの先進的なOSSを活用し、オープンな環境でユーザーの要求に迅速にレスポンスするリアクティブシステムを実現するそうだ。