2019年8月6日7:50
湖南中谷科技股份有限公司(TCN中吉)は、中国の自動販売機でトップクラスの出荷量を誇る企業だ。中国のベンディング市場と同社の強みについて話を聞いた。
中国のベンディング市場は、2018年年末で40万台というデータがある。その中で、中吉の担当者は、「売上と出荷量ではナンバー1になっています。2018年では6万台で、累計で十万台以上となります」と説明する。
日本の自動販売機の場合、70%は飲料が中心で、スタンダードが定まっている。一方、中国ではオーダーメイドの自動販売機が多く、多様化が進んでおり、その点では拡張が期待できるという。飲料以外にも雑貨、果物など、さまざまな商品が販売できる。同担当者は、「弊社の強みは普通の自販機と違い、薬、バッグ、上海ガニ、バッグ、アイスクリームなど、いろいろな物を販売できます」と説明する。
また、ほとんどの機種にはデジタルサイネージを搭載。広告を流したり、モバイル決済を提供することが可能だ。中吉では、8割の売り上げがAlipayやWeChat Payといったモバイル決済となり、残りの2割が現金や会員カードなどとなっている。今後は、顔認証や指紋などの生体認証との連携も増えると思われる。
一方で、AIの動態認識は、2016年~2018年はブームだったが、防犯、コスト的な課題があるとした。
今後の展開として、2020年までに中国のベンディングシェアは100万台を突破すると予想している。現在、中国市場で同社のシェアは25%だというが、新規参入もあるため市場は激化しているとした。
※2019年4月25日~27日まで開催された「China International Self-service, Kiosk and Vending Show 2019」(CVS)において