2019年10月9日16:00
Mastercardは、このほどB2B(企業間)決済ソリューション「Mastercard Trackビジネス決済サービス」を発表した。同Trackブランド製品は、プロセスの複雑性やコストを削減し、プロセスを自動化するソリューションで、 サプライヤーとバイヤーにメリットがあるという。
Mastercardは2018年に、アイデンティティ(本人確認)、コンプライアンス、および決済管理のニーズに対応する取引プラットフォームとして「Track」を発表した。企業の決済や支払いの受け取り方法を改善し、簡素化する同サービスは今後、さまざまなB2B決済の製品やサービスを網羅するそうだ。
同サービスは、複数の決済方法、優れた管理機能、高度なデータ交換によって、サプライヤーとバイヤーにB2B取引を最適化する単一のプラットフォームを提供する。複数の決済方法を提供しているMastercardは、同サービスにより、ACH、アカウント間、およびカード決済など、さまざまな決済および支払いの受け取り方法を単一のソリューションに集約する。サプライヤーは、自社にとって最も効率が良い決済方式をカスタマイズすることができるという。また、サプライヤーが採用する決済方法やその条件が可視化されるため、バイヤーは自社に最適なサプライヤーを容易に見つけることができる。
さらに、ビジネス決済サービスは、PCIおよびISO規格を採用している。最大限の自動化やデータ交換の安全性を確保しながら、すべてのファイル形式をサポートすることで照合プロセスを迅速化する。集約化されたディレクトリを通じて、サプライヤーの取引条件を決済に適用し、透明化を高めることができるとしている。
さらに、すべての取引は、サプライヤーが必要とするデータに基づいて処理される。バイヤーの識別情報や該当する請求書番号を含む送金データを使用することで、入金と請求書を照合する作業を省略することが可能となり、キャッシュフローの管理を簡素化する。
同サービスは2020年第1四半期より、米国市場を皮切りに、グローバルで提供が開始される。そして自社の既存製品に同サービスを統合する予定があるサプライヤーおよびバイヤーパートナーを通じて提供される。9月12日より、北米では他の市場に先駆けて、パイロット運用を開始している。パイロット運用を行う顧客とパートナーには、B2B決済の最適化ソリューションを提供するBoost、決済ソリューションプロバイダーであるCorporate Spending Innovations(CSI)とTSYS、売掛金勘定(AR)ソフトウェアプロバイダーのVersapay、YayPay、HighRadius、および買掛金勘定(AP)自動化ソフトウェアプロバイダーのAvidXchangeが含まれる。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
カード決済、PCI DSS、ICカード・ポイントカードの啓蒙ポータルサイト