2020年5月26日11:17
Visaでは、タッチ決済はアジア太平洋地域における一般的な決済方法になりつつあり、Visaの対面取引の41%を占めていると発表した(2020年3月)。オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、台湾などの市場では、タッチ決済は対面取引の70%以上を占めている。
Visaでは、タッチ決済の利用促進に向け、加盟店と連携して取り組んでいる複数の事例を紹介した。下記の事例は、アジア太平洋地域の消費者と企業にタッチ決済を提供するために、Visaとパートナーが協働している事例の一例となる。各地域においてタッチ決済が普及の加速とともに、Visaは、今後もパートナーと連携して成功事例を増やしていけるように努力していきたいとしている。
日本では、VisaのパートナーであるSquareがこのほど立ち上げたリソースハブやオンライン動画セミナーを通じて、新型コロナウイルス(COVIC-19)の影響を受けた加盟店を支援しており、タッチ決済の導入を積極的に推進している。Visaは、Squareおよび三井住友カードと協働して、タッチ決済の導入における加盟店教育を目的に、タッチ決済に関するインサイトとベストプラクティスを提供した。
ミャンマーのコーヒーチェーン店のGloria Jean’s Coffees、ベトナムのStarbucks、カンボジアのDFI Lucky、マレーシアのMcDonald’sの事例
ミャンマーにおけるデジタル決済市場はまだ初期段階にあるが、コーヒーチェーン店のGloria Jean’s Coffeesは、タッチ決済の利用を推進している企業の1つだ。VisaはGloria Jean’s Coffeesと連携して、消費者体験の向上に取り組んでいる。具体的には、決済端末の設置、従業員トレーニングの実施、タッチ決済を利用できることを消費者に知らせる売場サイネージやマーケティング資料の提供などを行っている。その結果、Gloria Jean’s Coffeesのタッチ決済の取引は大幅に増加し、ミャンマー内の店舗での取引全体の8割を占めるようになった。
Visaは、タッチ決済を推進するためにベトナムのStarbucksにも同様のサポートを提供した。Starbucksは、タッチ決済端末が回転するように改良し、可能な限り顧客による操作のみで取引を完了できるようにした。また、StarbucksはVisaのタッチ決済を利用で、飲み物が割引になるキャンペーンを実施した。ベトナムのStarbucksにおけるVisa取引の40%はタッチ決済となり、数カ月前の10%から大幅に増加したという。
カンボジアでは、DFI Lucky(Lucky Supermarket、Lucky Premium、Lucky Express、およびGuardianを含む)と連携し、端末の設置、POSマーケティング、レジ係のトレーニングなどを含むプログラムを実施した。プログラムを実施する前は、Visa取引の10%未満がタッチ決済だったが、現在では、Lucky SupermarketでのVisa取引全体の50%がタッチ決済となっている。
マレーシアのMcDonald’sは、レジ、セルフレジ、ドライブスルーを含む、すべての顧客接点でデジタル決済を採用したマレーシア初のファストフード店であるという。2016年以来、タッチ決済を推進するために、VisaはマレーシアのMcDonald’sと緊密に連携し、レジ係のトレーニングなどさまざまなプロジェクトを実施してきた。こうした取り組みにより、McDonald’sは今回の新型コロナウイルス(COVID-19)の対応で、デジタル決済の利用促進に成功したという。2020年3月時点での店内決済の90%はタッチ決済となっている。また、McDonald’sは宅配サービスを利用する顧客に、アプリまたはオンラインにて事前決済することを勧めている。Visaは、デジタル決済のメリットを知ってもらうためのマーケティングサポートを提供している。
※同内容は 2020年5月21日シンガポールにて発表されたVisa Blogの抄訳ベースに作成