ShopifyがPOS機能の発表やJCBとPayPayの決済手段追加など日本での展開を強化

2020年10月1日8:31

ネットショップ構築プラットフォーム「Shopify(ショッピファイ)」を展開する日本法人Shopify Japanは、2020年9月29日に記者説明会を開催し、日本向け新機能を紹介した。同説明会では、オンラインと実店舗を統合管理できる日本向けのPOS機能、JCBやPayPayでの決済機能追加、既存のオンラインストアを簡単にShopifyへ移行できるツールなどを発表した。

アジアでマーチャントの成長が加速
日本でのShopifyの伸びで成果

記者説明会では、Shopify Japan カントリーマネージャー マーク・ワング氏が日本向けの新機能を紹介した。

Shopify Japan カントリーマネージャー マーク・ワング氏

現在、全世界で100万以上の事業者がShopifyを利用し、事業者(マーチャント)の 2020年上記の総売上は約5兆円、創業から現在までの総売上は約21兆円に達している。また、2019年の購入者の売上は3億円を達成。Shopifyは世界的に拡大を続けており、特にアジアでは2019年のマーチャントの成長率は66%の伸びを示した。

なかでも日本ではShopifyの成長が加速しており、2020年上期の新規ストアの開設の成長率は前年同期と比較して175%伸びている。マーチャント自体の売上を見ても、Shopifyのプラットフォーム上において2020年第一四半期で242%売り上げが伸びた。グローバルの伸びが46%だったことから、如何に大きな成長化が見て取れる。また、国内でもShopifyを使う企業が増えているそうだ。

「Shopify POS」を日本で提供
「BOPIS(店頭受取)」を実現可能に

新たな取り組みとして、まず「Shopify POS」を日本で提供開始。マーチャントは、アプリを使って実店舗やポップアップショップとネットショップを連携させることが可能だ。同POSのインターフェースは「スマートグリッド」を用いている。POSの画面は、カートの状況に応じてPOSの画面上に表示されるメニューが変わるため、スタッフが最も重要な作業に集中することができるという。「グローバルサーチ」機能では、商品検索、注文処理、顧客検索など、すべての拠点を横断的にみることができる。「ロケーション」機能は、店舗、物流センターなど、モノの動きを可視化できる。「スタッフ管理」機能では、スタッフごとに役割と権限を分けることが可能だ。さらに、オンラインで購入して店頭で受け取る「BOPIS(店頭受取)」を実現できる。

Shopify POSはLiteとProの2つを設けている。Liteはすべての事業者に無料で提供。ニーズに応じて、既存のプランに加えて、月額89ドルでProを提供する。すでに日本の複数の事業者に対しShopify POSを提供している。

「ロイヤリティポイント」機能でポイントの統合管理が可能に
店舗ではPOS機能の活用で在庫管理の効率化も

日本向けの機能としては「ロイヤリティポイント」機能も提供する。これは、オンラインとオフラインでシームレスにポイントを統合できるものだ。Shopify POSでは、Lunaris開発のPOS連携可能なポイントアプリを使用できる。これは、Shopify アプリストアで日本事業者向けに提供する初のShopify POS対応アプリとなっている。

Shopifyでは、小規模事業者がビジネスを拡大できるように支援している。小規模事業者がShopifyを選ぶ理由として、テーマエディアターを利用することでショップのカスタマイズが可能な点だ。クリックとドラッグをするだけで、ストアのカスタマイズが可能だ。

当日は、静岡県のBC Beer Treading(BEER OWLE運営) 草場達也氏が登壇。Shopifyの良さとして、デザインを組むのがスタイリッシュな点を挙げた。同店舗では、Shopify POSを導入しており、店頭とECサイトの在庫連携の一元化を実施。これにより、店舗とECの在庫で事故が起きなくなるとともに、スタッフの業務が簡素化し、勤務時間の短縮につながったという。

また、愛知県の天野バラの天野真光氏は、新ECサイトを構築したが、マニュアルなしで直感的に操作できたこと、管理画面が使いやすい・わかりやすいと感じたそうだ。新型コロナウィルスにより市場出荷は影響を受けたが、オンラインも含めると2020年4月が203.8%、5月が192.7%、6月が115%と売り上げを高めることに成功した。

JCBとPayPayを決済手段に追加
チェックアウトサービス「Shop Pay」でコンバージョンアップ

日本では、決済方法も拡充する。2018年に「Shopify Payment」を導入した。Visa、Mastercard、American Expressの国際ブランドを受け付け、支払いや注文もShopify上で管理できるようになっている。「JCBとの連携により、日本のすべての事業者様にJCBでの支払いを可能にします」(ワング氏)。Shopify PaymentでのJCBの利用は新規のマーチャントは契約時から、既存の事業者は10月中より順次展開する(審査あり)。さらに、「Shpifyは『PayPay』のオンライン決済に対応する初めてのeコマースプラットフォームの1つになります」と話す。これにより、3,000万人以上のユーザーを抱えるキャッシュレスサービスを利用してもらえるようになった。PayPayは、SBペイメントサービスとの連携により、すぐに利用できる状態となっているそうだ。

チェックアウトサービス「Shop Pay」は、Shopify paymentを導入したマーチャントが無料で利用できる機能だ。Shop Pay導入によりコンバージョン率が高まり、未導入店舗と比べると最大7.12倍コンバージョン率の差がある。Shop Payにより、日本の小規模事業者が大手企業と戦えることができるそうだ。

新機能として、海外ドメインも導入。ライトとベーシックプラン以外で使用可能だ。多言語化、複数通貨への対応に加え、国ごとのドメインを割り当てることで、購買体験を改善可能だ。

マーチャントがShopifyを選ぶ理由として、使いやすさ、拡張性、手ごろな価格が挙げられるとした。プラットフォームの移行アプリを提供することで、他のプラットフォームからの乗り換えも簡単に可能だ。Get It開発の「BASEショップ情報移行アプリ」を提供することで、BASEを利用するマーチャントが商品情報などを簡易に移行可能だ。

Shopifyの利用により、コストを抑えられることも強みだ。Shopify Payment利用企業は、月額の利用企業は必要だが、「月の売上が12万円を超えるとShopifyが最もコストを抑えられるプラットフォームであることがはっきりしてまいります」と語った。

また、Scratch photosでは、1~2回のクリックにより画像の背景を削除できる。同アプリはマーチャント以外も利用可能だ。

さらに、コロニーインタラクティブのフルフィルメントサービス「Fulfillment by ZOZOと連携することで、マーチャントは「ZOZOTOWN」と自社ECサイトでの受注・在庫・出荷をシームレスに管理することができるようになった。また、既存のZOZOTOWN出店事業者は、 Shopifyでネットショップを構築する場合、 在庫や出荷の一元管理により、 スピーディなサイト構築が期待できる。

そのほか、起業家支援のため、ランサーズおよびフラクタと連携して、ランサーズ登録のフリーランスに対して教育プログラムを提供し、Shopifyを活用したECサイトの構築から導入支援、運用アプリケーション開発を行える人材を育成する。また、一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)と東京フリーランス合同会社のそれぞれがShopifyで学ぶEC講座を開設するそうだ。

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