2011年1月7日14:10
ソーシャルで加速する夢のオンライン貯金箱
☆☆☆ 簡単でカッコよく貯められるスマーティピッグ ☆☆☆
SmartyPig : Simple, Smart, Savings
日本カードビジネス研究会 代表 佐藤 元則
2011年という新しい年を迎えた。はたしてどんな年になるのだろうか。どんな年にすればいいのだろうか。
顧みれば2010年は激動の年だった。改正貸金業法と改正割賦販売法の完全施行という2大規制強化の荒波を受けたこの業界は、収益悪化で青息吐息。過払い金返還請求の難にあったコンシューマーファイナンスの一角は崩れ去った。
そのいっぽう、資金決済法という規制緩和によって、銀行に限定されていた送金サービスがカード会社にも開放された。前払式決済手段も制度整備され、ATM引出機能つきのプリペイドカードが発行できるようになった。
資金決済法の目的は、「資金決済に関するサービスの適切な制度整備によって、新たな決済モデルを推進すること」である。その背景にあるのは、情報通信技術の発達と利用者ニーズの多様化だ。
さて、2011年である。旧来型のビジネスモデルにしがみついているようでは、明日はない。目指すべきは新天地である。新クレジットカードモデルであり、未開のプリペイドカードモデルであり、そして先進的な送金サービスモデルである。
奇しくもこの6月30日をもって、地上アナログテレビ放送が終了する。ある種、時代の変節点を意味するイベントであろう。身近なところで技術革命が進んでいる。
2011年のNCBレポート巻頭特集のテーマは「Innovation Showcase」。最新の情報通信技術を活用した革新的なニューペイメント事例を紹介する。
今年はうさぎ年だが、この1月号は賢いブタが主人公。その名も「スマーティピッグ」。最新技術を利用して、革新的なバンキングサービスを提供している。
●増殖するソーシャルネットワーク
情報通信技術の進化にともなって、オンラインサービスも常に変化しつづけている。インターネットが普及しはじめた1990年代から2000年代初頭までは、YahooやGoogleなどの検索サービスが主流だった。世界中の何億兆というサイトから、瞬時に目的の情報を探し出すという機能が高く評価された時代だった。
ところが、2000年代後半から2010年にかけては、FacebookやTwitterなどのソーシャルネットワークが中核になってきている。その増殖力は驚異的である。
Facebookの稼動会員数は、2008年4月には2億人だったが、2010年4月には5億人を超えた。世界の人口が2010年10月現在で69億人。そのうち、ゆるやかな絆でつながったコミュニティの人口が5億人もいるのである。
Twitterもすごい。2010年4月にアカウント数が1億件を突破し、毎日37万人ずつ増加。9月初旬には1億4,500万人を超えた。図のように1日の平均ツイート数は急上昇をつづけ、2009年7月に1,000万回だったものが、2010年7月には9,000万回に達している。