2021年6月30日8:00
大丸松坂屋カードを発行するJFRカードは、2021年7月からJFRグループの商業施設の周辺店舗を中心としたエリアにおいて、カード加盟店の開拓を推進している。同社が加盟店開拓を行う背景と今後の展開について話を聞いた。
記事のポイント!
①導入エリアへの来街者拡大や加盟店間の相互送客へ
②「百貨店と地域とのリレーションシップを生かす
③GMO-PGの「アクワイアリングサポート」機能を導入
④決済手数料の競合他社との比較は?
⑤クレジット、電子マネー、QRコードの決済処理の流れは?
⑥加盟店のニーズに合わせた金融商品・決済サービスの開発へ
⑦将来的に将来的に送客やポイント還元によるエリア全体を活性化
百貨店と地域店舗との相互送客につなげる
クレジット、電子マネー、QRコード決済を提供
JFRグループでは、サステナビリティ経営の推進、グループビジョンのゴールである「Well-Being Life」の実現に向けて、7つのマテリアリティ(重要課題)を定めている。その中には「地域社会との共生」があり、地域とともに、店舗を起点に地域資産を生かした持続可能な街づくりに貢献し、地域の魅力を発掘・発信すると掲げられている。JFRカード 経営企画部長 兼 加盟店事業部長 橋本尚弥氏は「JFRカードとして、マテリアリティを体現するために加盟店事業を推進していきます」と説明する。
加盟店事業は、大丸、松坂屋、パルコなどのグループ商業施設がある札幌、上野、名古屋、心斎橋、神戸、京都などのエリアを中心に、新たに決済端末を導入することにより、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済の提供を図るとともに、導入エリアへの来街者拡大や、加盟店間の相互送客を目指す。また、店舗にとっては1台の端末(VEGA3000)で複数のキャッシュレス決済をまとめて導入することが可能だ。
JFRカードは、1月16日に大丸松坂屋カードの商品設計を大幅に見直し、カードデザインをリニューアル。同時に新ポイントプログラム「QIRA[キラ]ポイント」を開始している。カード会員がクレジットカード決済を行うと、一般カードでは200円で1ポイント、ゴールドカードでは100円で1ポイントが貯まる。更に、JFRカードでの決済端末導入により、QIRAポイントを2倍付与するなどの「QIRA特約加盟店」への参加も可能となる。
百貨店と協力して周辺店舗を開拓
名古屋の栄、大阪の心斎橋は重点エリアに
加盟店に対しての営業はJFRカード自らが行うが、周辺店舗とのつながりのある百貨店とも連携して進めていく。加盟店事業部 部長 兼 加盟店営業担当 兼加盟店企画担当 マネージャー 和田裕行氏は「百貨店と地域とのリレーションシップを生かしたご提案を進めています」と話す。加盟店開拓では、1店舗1店舗コミュニケーションを図りながら丁寧に行うことを意識する。エリアの核となる百貨店や商業施設に期待している店舗も多いため、大丸松坂屋カード会員を店舗に送客できるメリットなどを伝えていきたいとした。
特に名古屋の栄、大阪の心斎橋は重点エリアだ。例えば、松坂屋名古屋店や名古屋パルコのある名古屋周辺エリアには20万を超える大丸松坂屋カード会員を有しており、同地域のカード会員に店舗の魅力を案内することも可能だ。また、心斎橋エリアでは、大丸心斎橋に加え、心斎橋パルコが2020年11月にオープンしているが、心斎橋パルコでのQIRAポイント4倍付与を現在も継続している。橋本氏は「大丸とパルコの相互送客は実現できており、ほかの地域でもそういう取り組みを検討していきます。グループを起点にしてポイントが4倍貯まるので、周辺店舗も参加するといったことは有効です」と語る。将来的に加盟店の規模が拡大すれば、エリアでの期間限定のキャンペーンを行うことも検討する。
加盟店の決済手数料、決済処理は?
送客やポイント還元によるエリア全体の活性化
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