バリューデザイン、開発コストや決済手数料を抑えて「独自Pay」へのクレジットカードチャージ可能な理由とは?

2023年10月31日8:00

バリューデザインは、クラウド型独自 Pay(店舗独自のハウス電子マネー)発行サービス「Value Card(バリューカード)」へのクレジットカードチャージを可能にするクレジットカード決済サービスの提供を開始した。これまで独自Payへのオンラインのクレジットカードチャージは店舗の開発コストや決済手数料負担の面からそれほど広がらなかったが、同サービスでは最小の工数で導入が可能になり、決済手数料の負担を抑えることができるという。同サービス提供の背景と開発コスト・手数料抑制の仕組みについて、取締役副社長 楠木康弘氏に話を聞いた。

バリューデザイン 取締役副社長 楠木康弘氏

11万加盟店に独自Pay提供
カード会社等との個別契約が不要に

バリューデザインは、小売・飲食店など 11 万店舗以上に独自 Payの発行が可能な「Value Card」を提供している。楠木氏は「今年1月からアララ株式会社とキャッシュレスサービスにおける事業統合を行っていますが順調に進み、旧アララのお客様も含め、理解が進んでいます。統合によりスケールメリットが本当の意味で出てきており、それを活かした展開ができるようになりました」と成果を述べる。2025年には「アララキャッシュレス」、「Value Card」の双方の強みを生かしたクラウド型の新システムに移行する予定だ。

新たに提供するオンラインでのクレジットカード決済サービスは、導入企業が発行する独自Payへのチャージ手段を、レジや店内に設置された入金機からの現金チャージに加え、新たに店舗アプリや Web サイトからのクレジットカードチャージを可能にする。クレジットチャージは、同社と契約するすべての店舗が導入可能だ。

楠木氏は「一部の店舗では、個々にカード会社と契約し、自らシステム開発をして、クレジットカードチャージを行っているところがありますが、今回のサービスは、我々がサービスをワンストップで提供していくものです」と説明する。

従来は同社のチャージAPIに各社が作ったオンラインチャージサービスをつなげていた。「アプリの改修が必要ですが、数千万円のコストがかかるケースもあるため、二の足を踏まれるところが多かったです」(楠木氏)。また、システムの運用面も継続して行う必要があり、負担が大きかったそうだ。

独自開発の「ウェブビュー方式」でサービス提供
開発コストは10分の1に

今回、店舗のアプリ開発を省略するために、オンラインチャージのページを汎用的な統一ページとして用意する「ウェブビュー方式」でサービスを提供する。アプリ開発者は同社が構築した画面を組み込むだけで、負担なくオンラインチャージを導入可能だ。これにより、導入ハードルや費用が大幅に簡素化し、「開発コストは10分の1以下になります」と楠木氏は自信を見せる。また、導入後のウェブビューの継続的な管理も同社が行うため、運用ハードルを下げることにつながるとした。

クレジットカードチャージ利用イメージ

ウェブビュー方式は同社独自で開発。同社では、これまでのシステム提供からウェブビュー方式のノウハウを有しており、汎用的なサービスとして開発している。内製開発のため、投資コストは早期に回収できるとみている。

中小規模のスーパーがメインターゲット
直接契約より安価な手数料で提供可能

決済サービスに関しても同社が束ねるため、これまで店舗独自に行ってきたカード会社や決済代行事業者との折衝も不要だ。楠木氏は「大手企業は個別に折衝して、より良いレートを引き出されていますが、中小規模のスーパーマーケットや飲食店は高い手数料で契約されています。今回、カード会社と交渉して我々独自のレートで提供できるため、個別交渉よりも安価な手数料で導入できます」と話す。メインターゲットは中小規模のスーパーマーケットだが、提供する手数料率を含め、店舗からは好意的な反応があるという。

近年は、顧客利便性に加え、店舗オペレーションの簡素化に向けてオンラインチャージのニーズが高まっている。従来はレジで入金対応しているが、業務の効率化や人員面の不足から、多少コストはかかってもクレジットカードのオンラインチャージを望む声がある。チャージのコストは年商300億円前後で2%前後の手数料で契約しているところもあるが、「それよりも安価な料率で提供できます」と楠木氏は述べる。

広島のエブリイでサービス開始
“顧客囲い込みツール”の1つとして活用可能に

このコンテンツは会員限定(有料)となっております。
詳細はこちらのページからご覧下さい。

すでにユーザー登録をされている方はログインをしてください。

関連記事

ペイメントニュース最新情報

ポータブル決済端末、オールインワン決済端末、スマート決済端末、新しい決済端末3製品をリリースしました(飛天ジャパン)

国内最大級のクレジットカード情報データベース(アイティーナビ)

「お金の流れを、もっと円(まる)く」決済ゲートウェイ事業のパイオニアとして、強固なシステムでキャッシュレス決済を次のステップへと推進します。(ネットスターズ)

国内最大級の導入実績を誇る決済代行事業者(GMOペイメントゲートウェイ)

決済シーンにdelight(ワクワク感)を!PCI P2PE 認定国内実績 No.1の「確かな信頼」を提供します(ルミーズ)
電子マネー、クレジット、QR・バーコード、共通ポイントなど、多数のキャッシュレス決済サービスをワンストップで提供(トランザクション・メディア・ネットワークス)
決済領域を起点に多様なビジネスニーズに応える各種ソリューションを提供(インフキュリオン)
ReD ShieldやSift等の不正検知サービスを提供し、お客様の不正対策を支援(スクデット)
BtoCもBtoBも。クレジットカード決済を導入するならSBIグループのゼウスへ。豊富な実績と高セキュリティなシステムで貴社をサポートいたします。(ゼウス)
TOPPANの決済ソリューションをご紹介(TOPPANデジタル)
多様な業界のニーズに対応した、さまざまなキャッシュレス・決済関連サービスを提供する総合決済プロバイダー(DGフィナンシャルテクノロジー)
決済業務の完全自動化を実現する「Appian」とクレジット基幹プラットフォームを合わせてご紹介!(エクサ)
チャージバック保証、不正検知・認証システムなどクレジットカード不正対策ソリューションを提供(アクル)

非対面業界唯一!!カード会社とダイレクト接続により、安心・安全・スピーディーで質の高い決済インフラサービスを提供。Eコマースの健全な発展に貢献する決済代行事業者(ソニーペイメントサービス)

stera terminalでお店のポイントがつけられる「VALUE GATE」(トリニティ)

Spayd スマートフォン、タブレットがクレジット決済端末に!(ネットムーブ)

DNPキャッシュレス 決済プラットフォームをご紹介(大日本印刷)

PAGE TOP