2024年3月7日15:20
フィンテック・エコシステムの構築に取り組むElevandi Japanは、金融庁主催「Japan Fintech Week 2024」のコアイベントの1つ、「Japan FinTech Festival(JFF)」を開催している。
イベントでは、シンガポール金融通貨庁(MAS、中央銀行)元長官のラビ・メノン氏が開会演説で日本のポテンシャルを高く評価し、VIPディナーでは河野太郎デジタル大臣が「日本の金融システムを変えていく」と宣言し、乾杯の挨拶をしたという。また、昼のセッションではJFFが推進するフィンテック・エコシステムの構築の一環として、村上玲氏が代表を務めるフィンテックとAIに特化したアーリーステージのベンチャーキャピタル、Kazea Capitalの設立を発表している。
アントインターナショナルの最高経営責任者(CEO)である楊 鵬(Yang Peng)は、日本で開催中のイベント「Japan Fintech Festival 2024」において、国際観光や商取引促進におけるデジタル決済とAIイノベーションの役割について、同社の取り組みと洞察を共有したそうだ。
同社のAlipay+(アリペイプラス)は現在、57カ国と地域の8,800万以上の加盟店が導入している。25以上のEウォレットや銀行アプリに対応しており、日本では16の海外Eウォレットが使用可能だ。
アントインターナショナルは、パートナー各社と協力し、AIの多分野への応用に取り組んでおり、AIによる外国為替サービスの開発、国際ブランド向けのマーケティングソリューションのカスタマイズ、さらにはクロスボーダー決済およびFX業務におけるリスク管理と詐欺対策の強化などが含まれる。
多くの人口と経済的可能性を持つアジア市場には、デジタル変革を求める中小企業が集積している。Alipay+は、決済ソリューション以外にも、パートナー各社と協力して、さまざまなデジタルツールキットを中小企業に提供しているという。例えば、東南アジアでは、5,000以上の零細企業が包括的で費用対効果の高い発注システム「Alipay+ D-store」を採用しており、消費者の決済体験を改善し、加盟店向けにデジタル化推進と収益成長を支援している。決済とデジタルオペレーションに関する課題を解決するため、アントインターナショナルはモバイル決済の接続を可能にする架け橋として、パートナー企業に対して金融アクセシビリティを提供する一方で、加盟店に対しては、海外へのビジネス進出やローカル市場進出に向けてのサポートなどのソリューションを提供している。