2024年5月14日8:30
EVERINGは、Visa のタッチ決済に対応したスマートリング「EVERING」を提供している。利用者は、財布やスマートフォンを取り出すことなく、対応するリーダーにかざすだけで決済が完了する。「EVERING」のこれまでの成果や今後の展開について、EVERINGに説明してもらった。
池谷貴
EVERING歴史の中で大きな転換期を迎える
Visaのタッチ決済の普及拡大が追い風に
「EVERING」は、事前に利用額をチャージするプリペイド方式となり、スマートフォンの専用アプリで手持ちのクレジットカード(Visa、Mastercard、AMEX、JCB、Diners Club)を登録して利用可能だ。リング内部にはICチップが搭載されており、NFC(TypeA)に対応している。利用者は、「EVERING」を対応の決済端末にかざすと、瞬時に支払いが完了する。リングがリーダーからの電波に反応する仕組みのため、利用者は充電不要だ。
5気圧防水性能も備えており、肌に接触する部分は一切金属を使用せずジルコニアセラミック素材で作られているため、金属アレルギーの人も使用できる。さらに、スマートロックの「bitlock」と「セサミ」に対応しており、ドアの施錠・開錠も可能だ。
「EVERING」は、オンラインストアでの販売に加え、ドコモショップ・ビックカメラ・ヨドバシカメラでも商品を展示しており、実際に手に取って装着感やサイズを試すことも可能だ。
――EVERINGはもともと「McLEAR」のプロジェクトから始まったと思うが、国内で2021年からEVERINGを提供されてきての成果と課題について聞きたい。
EVERING:世界初のVisaリングに加え、「EVERING」はEverythingに繋がるRingとして日本でのさらなる進化を遂げ、ローンチして1年で「決済」「スマートロック(家)」「社員証ID」の機能開発に成功しました。「EVERING」1つ身に着けていれば、便利で安心に生活できる社会の実現に1歩1歩進んでいることを実感しております。
また2024年は3つの点により、これまでの「EVERING」の歴史の中で大きな転換期を迎えようとしています。
1つ目は、Visaのタッチ決済(クレジットカード等のタッチ機能)での公共交通機関への乗降車対応が一気に拡大します。すでに公になっている情報だけでも、東京メトロ、大阪メトロ、東急電鉄、京王電鉄、阪急電鉄、阪神電気鉄道、近畿日本鉄道など大手鉄道会社が相次いて同対応をすることが明らかになっております(すでに福岡市営地下鉄、西日本鉄道、一部のJR九州、南海電気鉄道、江ノ島電鉄等は導入)。
2つ目は、NTTドコモ様との業務提携締結です(2024年4月19日発表)。いまは具体的なことは申し上げられませんが、今後同社との協働により世の中に広く受けれていただき、より便利に使っていただけることを目指してまいります。
3つ目は、2025年に開催予定の大阪・関西万博への参加になります。弊社は「EVERING」の物品提供という形で協賛をさせていただき、新しい体験であるリング1つで決済から公共交通機関への乗車、鍵として使用いただくという利便・体験・感動を多くの方にご提供させていただきます。エスカレーターやエレベーター、携帯電話など万国博覧会への出店物がその後の世の中のデファクトスタンダードになってきた歴史がございます。弊社「EVERING」もその様な存在に少しでも近づけたらと願っております。
――家電量販店などに加え、最近ではドコモや大阪・関西万博など大規模な活用も増えている。タッチ決済の浸透など共に理解は広がっているか?
EVERING:販売開始を致しました2021年9月に比べると雲泥の差があるということを強く実感致します。当時のVisaのタッチ決済対応の端末の普及台数は50万台前後だったと思いますが、まだまだどこで使えるのか、Visaのタッチ決済とはいったいどのようなものなのか、を取り扱いの各店舗の方々にも(自店で使用できるのにも関わらず)浸透していなかったことが多々ありました。それがいまや企業やお店の大小にかかわらず多くの方々にご認識いただけていることは当業界に関わる一員として嬉しく感じております。
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