2011年5月23日14:51
アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.(アメリカン・エキスプレス)は、2011年5月23日、各国を代表するグローバル企業のCFO(最高財務責任者)など財務責任者665人を対象に行った調査「アメリカン・エキスプレス/CFOリサーチ グローバル・ビジネス・スペンディング・モニター2011」の結果を発表した。同調査は2011年3月に米国、カナダ、中南米、欧州、アジア、オーストラリアなどのCFOを対象にオンライン調査およびインタビュー形式で行った。
2011年の調査でもっとも顕著だったのは、財務責任者の間では楽観的な景気見通しが強まりつつあり、同調査を開始した2008年以来、もっとも楽観的な水準であることがわかったという。多額の余剰資金に支えられた多くの企業が、企業合併・買収(M&A)やマーケティング、販売、カスタマーサービスなどの収益貢献要因に資本を積極的に投じる予定であることが明らかになった。
例えば、「今後12カ月で自国の経済環境がどのようになると予測するか」という問いに対しては、「著しく回復」「緩やかに回復」と答えた財務責任者が全体に占める割合は、2010年の71%から75%に上昇した。また、景気の回復の速さについても、2011年第2四半期または第3四半期に経済成長が加速すると答えた財務責任者は半数以上の54%となり、2011年末までに経済成長が加速すると答えた財務責任者は71%に達した。さらに、自社の業績見通しについての問いに対しては、72%が今後12カ月で著しく成長すると予測し、そのうち17%が大幅な売り上げ増を見込んでいる。
キャッシュフローについては、84%の財務責任者が過去1年間好調だったと答え、62%の財務責任者が現金を保有する戦略を意識的に取っていると回答した。今後、12カ月間の投資予定に関する問いでは、「積極的なM&A」と答えた財務責任者が69%となり、投資先の中でトップとなった。しかし、景気が低迷していた間に数々の困難を経験したことから、企業は投資に対し以前より慎重になるとする財務責任者も多かったという。
「今後12カ月の間の投資予定は」という問いに対しては、販売やマーケティングなど事業開拓を通じ、マーケットシェアの拡大を急ぐと答えた企業は54%となった。雇用に関する問いでは、営業・販売部門の増員を計画していると答えた財務責任者が最も多く、48%となった。また、経済危機をくぐり抜けたことにより、今後12カ月間はカスタマーサービスへの投資を増やしたいと回答した財務責任者は46%に達した。
業務渡航がビジネス拡大に貢献すると認識する財務責任者も多く、「業務渡航への投資を増やす」と回答した財務責任者は2010年の26%から41%と大きく上昇した。