2024年6月27日8:00
三井住友カードは、クレジットカードに「Visaのタッチ決済」機能を標準搭載し、加盟店でのスマートフォン決済の利用でお得に「Vポイント」が貯まるなど、国内でタッチ決済の利用促進に力を入れてきた。また、加盟店においてもマルチ決済端末の「stera terminal(ステラ・ターミナル)」、タッチ決済を汎用端末で受け付ける「stera tap(ステラ・タップ)」など、アクセプタンスの拡大にも取り組んでいる。さらに、交通分野でも全国120事業でタッチ決済による乗車を推進してきた。今回は三井住友カードにタッチ決済やモバイル決済の利用状況、加盟店端末の推進、トランジット分野での今後の展開などについて説明してもらった。
池谷貴
7%還元施策で利用促進
貯まったVポイントでタッチ決済も
――これまでタッチ決済を展開してこられた成果を聞きたい。
三井住友カード:2020年から基本的に新規クレジットカードにはタッチ決済機能を搭載しています。交通系など一部のカードはアンテナの関係で差し替えられていませんが、あと1年で、ほぼすべてのカードがタッチ決済搭載になる予定です。
――貴社の取引のうちタッチ決済の割合は? また、現状の利用単価や取扱額の状況について知りたい。
三井住友カード:お客様の取引のうち、3人に1人がタッチ決済をお使いいただいています。タッチ決済の利用単価は年々高まっており、2,000円弱です。弊社では、コンビニエンスストア、ファミリーレストランやファストフードなどの特定店舗で、モバイルでのタッチ決済を使うと7%還元をしており、利得性を評価され、単価が伸びていると考えています。
――利用が多い業種についてはいかがか。タッチ決済のモバイルでの利用状況について説明してほしい。
三井住友カード:タッチ決済が使われる先はコンビニエンスストア、ファミレス、ファストフードなどが多いです。その多くの支払いがモバイル決済(Apple Pay,Google Pay)です。会社としてスマートフォンのタッチ決済を推奨しており、ポイントの還元率も高いため、利用が高まっています。
――貴社の非接触決済では、タッチ決済に加え、NTTドコモの「iD」を推進されているが、両サービスの状況はどうか?
三井住友カード:Visaのタッチ決済を使うと、コンビニエンスストアなどでは7%つくこともあり、タッチ決済の利用が伸びています。タッチ決済機能はほとんどのカードに搭載されつつありますので、行動の変化が起こっています。もちろんiDも引き続きご利用されています。
――4月22日以降、旧TポイントがVポイントに合算され、Vポイント提携先で1ポイント=1円として利用できるようになった。「VポイントPayアプリ」(旧Vポイントアプリ)を使えば、国内および世界中のVisa加盟店でもタッチ決済などで1ポイント=1円として利用が可能だが、統合の成果は表れているか?
三井住友カード:貯まったポイントは「VポイントPayアプリ」にチャージをするほかに、お買い物金額に充当するケースなどが主流です。「VポイントPayアプリ」はリアルで買い物する方はタッチ決済ですが、ECでの買い物も可能です。「VポイントPayアプリ」のダウンロードは統合後、順調に伸びています。新生「Vポイント」の話題性もあり、三井住友カードの会員以外も「VポイントPayアプリ」をご利用いただく方は増えています。
「stera tap」はiPhone対応で利用が加速
競合出現の交通分野での今後の展開は?
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