2012年3月2日9:50
STマイクロエレクトロニクス(ST)は、第2世代のNFC(Near Field Communication)コントローラをリリースした。同製品は、STのセキュア・エレメントと組み合わせることにより、セキュアな非接触アプリや新サービスの実現を加速させるという。
スマートフォンなどのモバイル機器は、NFCを搭載することにより、さまざまな非接触型カードやデバイスとのワイヤレス接続が可能になる。STの新しいNFCコントローラである「ST21NFCA」は、NFCのすべての使用方法をサポートし、SWP-SIM/SWP-microSDカードや組込みセキュア・エレメントなど、いくつかのセキュア・ロケーションに格納された複数のNFCセキュア・アプリケーションを協調させることができるという。対応するNFCソフトウェア・スタックはターミナル・ホスト上で実行され、最新のIce Cream Sandwichオペレーティング・システム(OS)を含むGoogle Androidの全バージョンをサポートしており、リリースが予定されているMicrosoft Windows 8 OSでの利用も可能だ。
同製品は、STのセキュア・エレメントと完全な互換性を有している。STのセキュア・エレメントはARM SC300 32bitコアをベースにしており、さまざまな容量の内蔵Flashメモリ(512KB~1.2MB)を選択できる。また、EMVCoやCommon Criteria EAL5+などの最新セキュリティ認定に準拠している。また、多くのサービス・プロバイダによるセキュア・エレメントへの共有アクセスを可能にする、セキュアOS(JavaCard 3.0.1 / Global Platform GP2.2)に対応している。
これらのセキュア・エレメントICは、SWP-SIM、SWP-MicroSD、組込みセキュア・エレメントや、セキュア・エレメントとNFCコントローラを統合したシステム・イン・パッケージ(SiP)など、あらゆる形で利用することができるという。現在、ST21NFCAおよびST33は量産中である。ST21NFCAは、BGA64パッケージ(4.5 x 4.5mm)またはQFN32パッケージ(5 x5mm)で提供。また、組込みセキュア・エレメントを統合したSiPでの提供も可能だ。
また、オプションとして、MIFARE Classic/ MIFARE DESFire技術のサポートを付属している。顧客はこれらの技術を利用することで、世界中で広く利用されている交通機関や発券システムの方式に支障なく準拠することができるという。