2012年8月3日12:39
凸版印刷は、米国のテキサス州・ラウンドロックにICチップとアンテナを実装したインレットを製造する新工場を竣工した。同社では、2012年8月上旬からICカードやパスポート向けICチップインレットなど、セキュリティ関連製品の開発・製造を本格的に行う。
凸版印刷は、2005年には米国国防総省のIDカード発行用に「CP400-Ⅱ」を納入するなどIDカードビジネスの実績を積み重ねてきた。近年、米国では、クレジットカードや身分証明書などのセキュリティ強化のため、カードのIC化が進んでいるという。今後、需要拡大が見込まれる米国市場でのIDカードなどのセキュリティ製品に対応するため、今回、新工場を設立した。
新工場では、凸版印刷がこれまで培ってきた製造ノウハウをもとに、インレットの製造から検査、梱包までの工程管理を全自動でできる一貫ラインを構築。これにより、大量生産と省人化を実現した。さらに、セキュリティ商材の製造に必要となる国際セキュリティ評価基準ISO/IEC15408 EAL4+に準拠したセキュリティ体制を完備している。
同社では、米国市場でのセキュリティ製品向けインレットの製造・販売により、2012年度に10億円の売上高を目指す。