2012年9月12日9:00
小売流通の悩みの種のひとつが、レジの効率化である。レジに長蛇の列ができると、顧客の不満が一気に高まる。レジ数を増やせば解決する、という単純なはなしではない。費用がかさむ。
米国内のウォルマートではレジ要員に対し、毎秒1,200万ドル(約10億円)の給与を支払っているのだ。1日の給与ではなく、毎秒なのだから、レジを簡単に増やすわけにはいかない。
そこでウォルマートは顧客のスマートフォンでセルフチェックアウトしてもらい、レジ待ちを解消しようという実験をはじめた。
顧客はスマートフォンで購入商品をスキャンし、カードにその商品をいれる。支払いはセルフチェックアウトのカウンターへ。という流れをつくろうという試み。
セルフチェックアウトのカウンターにはカードリーダが設置されていて、そこで支払う。スマートフォンで決済する方法はとっていない。
ウォルマートのような大手がスマートフォンでのセルフチェックアウトを導入すると、消費者のショッピングスタイルは大きく変わる。ショッピングにはスマートフォンが必須。それでスキャンしてチェックアウトする、というショッピングスタイルが定着する。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。