2012年11月15日0:30
ジィ・シィ企画と、タレストランスポート・アンド・セキュリティー・リミテッド(タレス)は、タレスの決済用ハードウェア・セキュリティー・モジュール(決済HSM)製品に関する、日本国内でのリセラー契約を締結し、2012年11月から販売を開始したと発表した。ジィ・シィ企画の取り扱うタレスの製品は「payShield9000 シリーズ」となる。
タレスの決済HSM は、FIPS 140-2 Level 3およびPCI HSMに準拠し、金融業界のセキュリティ監査要件に適合するように設計されている。カード会社、決済代行事業者、および加盟店における磁気ストライプカードおよびICカード(EMV)の決済トランザクションを強力に保護するという。
全世界の決済トランザクションの約7割はタレスの決済HSMによって保護されていると言われており、世界の金融機関で30年以上の長期にわたって広く採用され続けている製品である。ジィ・シィ企画は、自社開発した決済システムパッケージ「CARDCREW PLUS」を中心に、クレジットやデビット、ギフトカード、非接触ICやEMV、中国銀聯といった、決済標準の進化や決済手段の多様化に対応してきた。また、CARDCREW PLUSを用いた決済ASPサービスや決済端末の提供、ソフトウェアの受託開発も行っている。2010年には自社決済ASPプラットフォームにおいて、ペイメントカードの国際セキュリティ基準である「PCI DSS」の認証を取得し、安全な決済プラットフォームの構築・維持にも努めている。
ジィ・シィ企画は今回のタレスとのリセラー契約締結によって、決済端末とCARDCREW PLUSの間の決済トランザクションを、payShield9000を用いて強力に保護するソリューションを提供する方針だ。
同社では、PCI PTS推奨であり、ANSI X9.24-1で標準化されている「DUKPT」(Derive Unique Key Per Transaction)という、トランザクションごとに鍵を派生させる仕組みを、payShield9000を用いてCARDCREW PLUSに短期間かつ低コストで実装することに成功した。また、FIPS140-2 Level3要件を上回るpayShield9000を用いたDUKPTの実装によって、グローバルスタンダードに準拠した、より安全な決済システムを提供することが可能だ。カジュアルペイメントと呼ばれる、スマートフォンやタブレットを用いたモバイル決済シーンに限らず、従来の決済端末にも同方式を採用することで、グローバル化する決済プラットフォームにシームレス且つ低コストで対応する手段を提供するという。
ジィ・シィ企画は、同システムを自社ASP基盤へも適応していき、初年度1年間で約20社の獲得を目指す。