2012年12月13日11:52
大日本印刷(DNP)は、ホログラムの新工場を関西に新設し、2012年12月13日に生産を開始すると発表した。新工場では、意匠性と偽造防止効果を併せ持つ「エンボス型ホログラム」と、偽造が極めて困難であるという「リップマン型ホログラム」の両ホログラムを一貫で製造し、その供給体制を強化する。
ホログラムは、商品券やギフト券などの各種金券、パスポートや社員証などのID証、クレジットカードの偽造防止対策のほか、高級ブランド品のブランド保護などの幅広い用途で利用されている。しかし、国内外でブランド品に対するコピー商品が後を絶たないことや、金券、ID証の模倣や偽造による被害が世界的に増加しており、視認性に優れたホログラムによる高いセキュリティ対策の必要性が高まっている。
新工場は、積層ゴム・粘性体ダンパー・滑り支承・オイルダンパーなどによる耐震性に優れた建屋と、防塵性の高いクラス100性能を持つクリーンルームを備えており、微細加工技術を活かした高品質のホログラム製造体制を整備した。これにより、今後求められるセキュリティ製品の高度な管理体制を強化するとともに、世界各国の紙幣やパスポート、運転免許証、社会保障カードなどの公的な社会インフラ製品でのホログラムの利用拡大に対応するという。運営はDNPのグループ会社である株式会社DNPデータテクノ関西が担当する。
DNPは、製品のブランド保護のほか、ID証やパスポートなどの偽造防止のためにホログラムを提供し、今後2017年までの5年間で200億円の売上を目指す。