2013年7月12日9:00
ポーランドの決済の主流は現金である。実際そうなのだが、驚くべき速さでニューペイメントが浸透している。
ポーランドは西にドイツ、東にベラルーシとウクライナ、南にチェコとスロバキア、北にはバルト海が広がっている。人口は約3,800万人だ。
ワルシャワ大学のJakub Gorka教授によると、決済の主流は現金。欧州連合27カ国中、1人あたりの電子決済取扱件数は17位だ。
しかしいま、ポーランドではニューペイメントが急速に進展している。2000年から2010年の間に現金の取扱件数は87%から63%に減った。かわって電子送金は27%のシェアを占めるまでになった。
驚くべきはNFC非接触カードの普及枚数だ。この3年間で実に1,340万枚が発行されている。これはポーランドの全カード枚数の40%に相当する。
日本ではNFC非接触カードは発行されていない。あるのはFeliCaベースの非接触カードだ。
NFCを受付ける端末台数は2012年末で7万台。ポーランドの決済端末の30%にあたる。いまやポーランドは欧州でも屈指のNFC非接触決済環境となっている。
とは言うものの、利用ははじまったばかり。利用者の教育啓蒙活動が必要となる。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。