2013年10月2日9:00
VisaとMasterCardはIRF(カード発行者手数料)の引下げ圧力に苦闘している。
米国ではデビットカードのIRFにキャップがかかった。この規制で、デビットカード発行者の収益は約半分になったのだ。そしていま、クレジットカードにもキャップをかけようという動きがある。
欧州でも同様だ。デビットだけでなく、クレジットのIRFにキャップをかけようという声が高まっている。
そんな中、VisaとMasterCardは、フランス独禁法監視当局とIRFを引下げることで合意した。約半分になる。スタートは2012年の11月から。
VisaやMasterCardのメンバーは、取引額の0.28%だけをIRFとしてマーチャントに課金できる。これはVisaの現行IRFの44%引下げ、MasterCardの49%引下げになる。
これは欧州でのカードIRF規制の入り口にすぎない。EUは全欧州のIRFにキャップをかけようとしている。カード業界への風当たりは日増しに強くなっている。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。