2014年10月29日8:00「LeSportsac Member’s Club」でロイヤルカスタマー育成に注力会員ランク制度と店舗からの情報配信により、顧客との関係を強化
女性に人気のバッグブランド「LeSportsac(レスポートサック)」を展開するレスポートサック・ジャパンは、2014年4月28日から、表参道店と銀座店の路面店を含む直営全9店舗で利用可能なメンバーズカード「LeSportsac Member’s Club」の発行を行っている。ポイントサービスでは、年間の購入金額に応じて付与されるポイント数がアップする仕組みを採用しており、会員には店舗や本部からいち早く新着情報が届けられるそうだ。また、店舗ではスマートデバイス上で動作するPOSシステムを導入しており、接客応対からのシームレスな決済、ポイントの付与や利用が可能となっている。
年間の購入金額に応じて付与されるポイント数がアップ
買い上げが多い会員にとって魅力的なサービスを提供
「LeSportsac(レスポートサック)」は、ニューヨーク発のバッグブランドで、1974年のブランド設立以来、世界中の女性から絶大な人気を誇っている。レスポートサック・ジャパンは、LeSportsacの輸入卸・小売事業を展開しており、路面2店舗(表参道店、銀座店)に加え、百貨店やアウトレットにも出店している。
4月28日からスタートした「LeSportsac Member’s Club」は、直営店舗共通で利用できるポイントシステムで、買い上げごとにポイントが貯まり、貯まったポイントを割引として利用できるサービスとなる。会員は、店舗での買い物が多ければ多いほど、優遇される仕組みだ。
「LeSportsac Member’s Club」の特長として、年間の購入金額に応じて付与されるポイントに変化を持たせた点が挙げられる。会員ランクは、前年4月1日~3月31日までの12カ月の購入金額により、毎年4月1日に算出される。例えば、5万円未満の「Regular」は購入金額の2%のポイント付与率となるが、15万円未満の「Gold」で5%、15万円以上の「Platinum」で8%といったように、年間購入金額によってポイント付与率がアップする。また、GoldとPlatinumは「ご自宅配送サービス」、Platinumは特別な「シークレットサービス」を受けられる。レスポートサック ジャパン リテールオペレーションディパートメント 部長 中井康滋氏は、「お買い上げが多いお客様にとって魅力的な特典を提供することで、お客様の満足度を高めることができればと考えています」と会員ランクの目的について話す。
会員は500ポイントで、500円分の割引が利用可能だ。同社では、貯まったポイントはすぐに利用できることを旧カードから意識しており、「LeSportsac Member’s Club」でも踏襲している。
従業員はバーコードを読み取ると、会員の現状のポイントの他、購買履歴などを把握できるため、貯まったポイントの利用を呼び掛けるなど、接客応対に情報を活用することが可能だ。
決済やポイント取引にスマートデバイスを活用
レジカウンターに行かずに決済、ポイントの付与・利用が可能に
「LeSportsac Member’s Club」の導入前、レスポートサック・ジャパンではリライトカードのポイントサービスを路面店(表参道店・銀座店)で導入していたが、ポイントは店舗ごとでしか利用できず、また顧客管理も店舗ごとに行っていた。そこで、顧客の統合管理とともに直営全店舗共通で利用できるポイントサービスを展開したいと考えたそうだ。また、スマートデバイスを活用したクラウドPOSの導入により、効率の良いレジオペレーションを実現したい思いもあったという。
「LeSportsac Member’s Club」のサービス開始に向けては、トリニティのクラウドを活用したポイントサービスを導入。また、アスタリスクのスマートデバイスを用いたPOSシステム「Salasee(セラシ―)」を導入するとともに、ゼウスの決済サービスとの連携も行った。これにより、レスポートサック・ジャパンの店舗では、顧客に商品を説明した流れで、レジカウンターなどに移動する必要なくシームレスなクレジット決済、ポイント付与・利用が実現した。
サービス開始4カ月で会員数は6,000人を突破
会員情報の一元管理により販促企画への有効活用が可能に
新カード発行から約半年が経過したが、「会員になっていただく方は想定していたよりも多く、これまでのところ順調です」と中井氏は笑顔を見せる。サービス開始4カ月で会員数は6,000人を突破。現在も順調にその数は伸びているそうだ。
「直営店全店でポイントカードを発行した目的は、お客さまとの関係をより強固なものにするためです。そして、一人ひとりのお客様に合ったサービスを目指しています」(中井氏)
新カードでは、各店舗はもちろん、本部で情報を一元管理することで、顧客の情報を統合的に管理することができるようになった。中井氏は、「例えば、弊社には有名ブランドやキャラクターとのコラボレーション商品がありますが、魅力を感じていただける方が多いです。会員情報の一元化により、その最新情報を店舗別ではなく会社として確実に告知できます」とメリットについて説明する。
会員へのアプローチはメールが中心だが、「招待状」などのDMを送付して告知する場合もあるそうだ。今後はLINE等のSNSとの連携など、ターゲット層により伝えやすい方法を検討していきたい、と考えている。
キュートなデザインのカードフェースも人気
会員の稼働率が8割を超えるポイントサービスを目指す
カードの登録時、会員はカード裏面のQRコードを読み取り、サイトにアクセス。サイトからアドレスを取得して空メールを送信し、返信メールの本文にある本登録ページのURLにアクセスして会員必須項目の入力を行い、登録を行う流れとなる。オペレーションの工夫として、ご購入前にその場で登録してもらうことが、順調な会員数増加に結び付けられているそうだ。
また、会員の入会が好調な要因として、キュートなデザインのカードフェースを挙げる。中井氏は、「カードのデザインは、お客さまから可愛いと評判です」と笑顔を見せる。当初はアプリの提供も検討していたが、カードの方が愛着を持って使っていただけると考え、カードを採用したと言う。
なお、今回POSシステム等とあわせてポイントサービスを導入したため、初期投資は想定よりも抑えられ、月々の費用も含め、費用以上の満足を感じているそうだ。
今後の会員数の目標として、「まずは5万人までは早く到達したいです」と中井氏は口にする。ただ、会員数だけではなく、「稼働している会員様が何人いるかが重要です。会員サービスの魅力を高め、1年に数回ご利用いただけるお客様が8割いるサービスを目指していきたい」と中井氏は意気込みを見せた。