2015年1月21日8:47
アルな接点の場として「ANA支店FINANCIAL SPACE」を東京・日本橋にオープン
全日本空輸(ANA)とスルガ銀行は、VisaデビットとANAマイレ-ジクラブ、銀行キャッシュカ-ドの3つの機能を1枚に搭載した「ANAマイレ-ジクラブ Financial Pass Visaデビットカ-ド」を2015年1月20日から発行開始した(年会費無料)。また、同日には東京・日本橋のスルガ銀行東京本部1階に、「ANA支店FINANCIAL SPACE」をオープンし、セレモニーも行われた。
Visaデビット、ANAマイル、キャッシュカ-ドを一枚に
年会費無料で旅行傷害保険などが充実
ANAとスルガ銀行は、2004年4月から、インタ-ネット上に「スルガ銀行ANA支店」を開設。銀行キャッシュカ-ド機能とANAマイレ-ジクラブ、楽天Edyの機能が一体化した「ANAマイレ-ジクラブFinancial Passカード」を発行している。また、同カードとは別に「SURUGA VISAデビットカード」を提供していた。 現状、「ANAマイレ-ジクラブFinancial Passカード」利用者のうち、約2割が「SURUGA VISAデビットカード」への申し込みを行っている。
同カードは、世界中のVisa加盟店でのショッピングや海外のATMで現地通貨での引き出しが可能だ。スルガ銀行 ANA支店 支店長 尾崎将則氏は、「ビジネスマンの利用者が多く、海外でのショッピング、現地通貨の引き出しが多い傾向がありました。また、決済単価も高い特徴があります」と説明する。また、上級会員は、現地通貨の引き出しが無料となるため、ヘビーユーザーの稼働率が高かったという。「ANAマイレ-ジクラブFinancial Passカード」の会員層は、ANAマイレージクラブ会員と似た分布の構成になっており、特に空港周辺地域の会員が多くなっている。 ただ、利用者はこれまで、2枚のカードを持ち歩く必要があった。
今回、VisaデビットとANAマイレ-ジクラブ、銀行キャッシュカ-ドの3つの機能が一体となった「ANAマイレ-ジクラブFinancial Pass Visaデビットカ-ド」を発行することで、より顧客の利便性が高まるとスルガ銀行では考えている。
同カードは、①スルガ銀行ANA支店の取引でマイルが貯まる(給与振込・口座振替など)、②世界中で“現金感覚”でショッピングが利用できマイルも貯まる、③世界200カ国以上の国と地域のATMで現地通貨が引き出せる、④カードの付帯保険も充実(例:海外/国内の旅行傷害保険・購入商品の破損・盗難被害保険など)、⑤万が一の旅行キャンセル時には、一定条件のもと、見舞金を支払う――といった特徴がある。
リリース後は、「旅行傷害保険など、クレジットカードの場合、有料でないと付帯されないサービスを提供している点をご評価いただいています」とスルガ銀行 ANA支店 アシスタントマネージャー 土屋由起子氏は話す。
今後は、「ANAマイレ-ジクラブFinancial Passカード」からの切り替えはもちろん、新規のユーザーを増やしていきたいとしている。スルガ銀行では、マイレージプログラムと金融商品の融合を2004年から目指しているが、そこにデビットの商品性を打ち出していくことにより、「旅のシーンでさらに積極的にお使いいただけるようなご提案を行い、広範な金融商品のお取引につなげていきたいです」と尾崎氏は意気込みを口にする。
FINANCIAL SPACEをリアルな接点の場として活用
ANAマイレージクラブ初の縦型デザインも好評
1月20日には、スルガ銀行 東京本部1階に「スルガ銀行ANA支店FINANCIAL SPACE」がオープン。従来のインターネット支店のみでなく、利用者とのリアルな接点の場として活用していくそうだ。同スペースは、ANAの空港カウンターや機内の窓、滑走路をイメージした床などで統一され、ANAブランドを満喫できるラウンジとなっている。また、デジタルサイネージや金融に関するカウンセリングルームも充実しているという。なお、カードの募集自体はWEB申込受付のみとなり、同スペースでは行われないが、商品を説明する場として活用していく方針だ。
現在、ANAマイレージクラブの会員は約2,600万人。これまではクレジットカード機能を付帯したANAカード等を提供していたが、デビットカードとの一体型カードは初となる。
全日本空輸 マーケティング室 ロイヤリティマーケティング部 主席部員 住吉真沙樹氏は、「今までにないデビットという領域でANAマイレージクラブがどのようにご利用いただけるのか、期待しています」と話す。カード券面もANAマイレージクラブで初となる縦型デザインとなっており、デザインへの評価も高いという。 近年、Visaデビットカードのイシュア(発行会社)が増加し、Visaでは家計管理に役立てるメリットなど、女性をターゲットに訴求しているが、今後は航空利用の多いビジネスマンの注目も高まると思われる。