2016年12月3日9:00
2015年10月にスタートしたライアビリティシフトを機に、Visaと米国小売業とのEMV(ICカード)導入争議はヒートアプしている。
ウォルマートやクロガー、ホームデポなどはEMV対応したのだが、VisaはデビットトランザクションをVisaネットワーク以外で処理することを禁止した。
これに対し、全米小売業協会は全米数百万件の小売を代表し、連邦法が定めたマーチャントの法的権利を侵害するものだとしてVisaを告発したのである。
デビットカードのプロセッサー選択権は小売店にある。Visaは法律にしたがうべきだ。というのが全米小売業協会のコメントだ。Fedの見解も同様である。
EMV対応は国際ブランドにとって有利に働くはずだったが、思わぬ状況を生み出してしまった。
Visaは22日、デビットルールを改定。マーチャントが選んだローカルのデビットネットワークで処理できるようにした。ただし、米国内のデビットトランザクション処理に限定している。